ニュー・シティ・アート・フェア 台北 2012

HAPPENINGText: Tomomi Sakuma

アッシュ・ペー・フランス主催の「NEW CITY ART FAIR」(ニュー・シティ・アート・フェア)が台北にある華山1914クリエイティブパークで開催された。華山1914クリエイティブパークは元々酒造工場だったが芸術文学界の人々の支持を得て芸術文化空間としてどんどん発展しいき、今は台北を代表するアートスペースになっている。

ENTRANCE.jpg

このアートフェアは、ニューヨークで今年の3月にフェア行っており、今回は台北に日本から12のギャラリーが集まった。ニューヨークで行われたフェアと異なる所は「roomsLINK」というファションの展示会を合同展開し、「roomsLINK TAIPEI」会場内のアートエリアとして開催されていることだ。インテリア、ファッション、プロダクト、アートを融合した台北初のイベントとなる。同時期に開催されていた、アジアで最も歴史のあるアートフェアであるアート台北にあわせての開催となり、アート台北の会場から無料で市内のアートスポットを回れるバスが止まる場所にもなっている。

今回出展したギャラリー/ブースを紹介する。

AAAA.jpg
アジアン・アート・オークション・アライアンス

香港をベースにしているオークション会社「アジアン・アート・オークション・アライアンス」では草間彌生、奈良美智、藤田嗣治、石田徹也などの作品が展示しており、31歳の若さで夭折した石田徹也の作品の前では同世代の若者たちがシンパシーを感じるのか、足をとめ作品をじっと鑑賞している姿が印象的だった。

TokyoGAllery.jpg
宮澤男爵 東京画廊+BTAP

「消息」とは、微細な鉛筆のドローイングを出発点に水彩、油彩へと展開しつつも、つねにその根底にただよう宮澤男爵の世界観。写真は宮澤最新の油彩作品。今にも消え入りそうな雰囲気に引き込まれた。東京画廊+BTAPのブースには、古林希望のやわらかいドローング、北浦凡子の艶やかな写真、そして2010年に開催された台北での個展以来、台湾では大人気の西澤千晴の作品が飾られていた。

PicturePhotoSpace.jpg
須藤絢乃 ピクチャー・フォト・スペース

ピクチャー・フォト・スペースでは須藤絢乃の赤ずきんの写真がすぐ目に飛び込んできた。須藤自ら赤ずきんに扮した写真だ。その隣にはニューヨークのアートディーラーの夫婦の写真、作家自身がディーラーの奥さんに扮して撮影している。男の子が女の子に扮したり、作家自身が男の子に扮したり、彼女の美的感覚を作品の中から感じる。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE