ニュー・シティ・アート・フェア 台北 2012

HAPPENINGText: Tomomi Sakuma

唯一北海道からの参加となるクラークギャラリー+SHIFTに飾られている澁谷俊彦の作品は白い紙の上に蝶が舞う作品で、蝶の裏面についた色が、光の向きと加減によって、紙に反射し、映る色あいが変化する。その作品をみていると、北海道にしんしんとふる雪の上を、月光に照らされた蝶が舞っているところが目に浮かび、雪のささやき音が聞こえてくる。鑑賞していると心に静けさや穏やかさを与えてくれた。

ClarkGallery
クラークギャラリー+SHIFT

『第二回目となる NEW CITY ART FAIR は来場者35000人に上り、台北初のクリエイティブイベントとして大きな話題をよびました。日本各地から12のギャラリーの多彩な作品が集まり、日本のアートの幅の広さを実感しました。また、ファッションやデザインとの合同開催により、普段アートに接しない方々にもアピールすることで、若い世代のコレクター育成への可能性も感じられるフェアとなりました。今後は2013年3月にニューヨーク、4月に大阪で開催されます。日本の現代アートを多くの人に紹介するためにNEWCITY ART FAIRは世界の様々な都市で展開していきます。』とフェアディレクターの戸塚憲太郎氏は語ってくれた。

今までの欧米型のアート市場ではなく、日本人独自の価値観でアート市場を開拓し、日本人のアーティストが世界で活躍できる場所を作りたいという戸塚氏のコンセプトのもと開かれたこのNEW CITY ART FAIR。海外で開かれることによって国際的な結びつきを強め、さらに日本のアート市場を広めていく新しい時代の幕開けを感じる。

NEW CITY ART FAIR TAIPEI 2012
会期:2012年11月8日(木)〜11日(日)
会場:華山1914創意文化園区(台湾台北市中正区八徳路)
フェアディレクター:戸塚憲太郎(hpgrp GALLERY TOKYO)
主催:アッシュ・ペー・フランス株式会社
https://www.newcityartfair.com

Text: Tomomi Sakuma
Photos: Tomomi Sakuma

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