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ソナーサウンド・トーキョー 2004

HAPPENINGText: Yasuharu Motomiya

毎年スペインのバルセロナで行われるマルチメディア・フェスティバル、ソナーソナーサウンド・トーキョーは、2000年から毎年日本でもソナーの衛星イベントとして開催されてきた。そして、今年は規模も大きくなり音楽だけでなく映像も充実させて、10月9日、10日の両日、恵比寿ガーデンプレイスで行われた。

9日の一日目は、史上稀に見る大型台風が関東地方に上陸したことで開催を心配したが、会場に着くとエントランス前は長蛇の列、当日券を求める人と会場へ入ろうとする客でごった返していた。このイベントに対する期待と興奮がエントランスを見ただけで分かる光景だった。

無事、混乱を抜けホールへ。そこでも人は一杯で、どこから見ようか迷った。なぜなら、観客が多いのもさることながら、今回のソナーサウンド・トーキョーは、ライブやDJが行われる会場がソナーサウンド・ホールとソナーサウンド・ラボと二つ、そして、ショートフィルムや世界中から集められたミュージック・クリップを上映するソナーサウンド・シネマと会場が複数あるからだ。


Karafuto

まず向かったのは、ホール。長方形の比較的大きな会場で、ステージの上ではカラフトがDJをしていた。ここはこのイベントの中でメインステージに位置付けられていて、ソナーのサウンド・コンセプト「アドヴァンスド・ミュージック=前進する音楽」(テクノ、ハウス、ヒップ・ホップ、エクスペリメンタルなどエレクトロニック・ミュージックを中心とした音楽)のもと取り上げられたアーティストが、クラブ・スタイルのDJ、ライブ、ヴィジュアルショーを行う場だ。

まだ時間は夜10時を過ぎたばかりだというのに、大きなホールの中は7割ほど埋まっていて、普通のオールナイトイベントではあまり見られない光景。


Photo: Akihiro Saga

プログラムの予定ではカラフトの次はレイ・ハラカミだった。是非観たいと思っていたので、始まるまでラボの方をチェックしておこうと思い、少々迷路のようになった通路を抜けホールからラボへ。ラボの会場はホールの3分の1程の広さで、ここもホールと同じコンセプトのもと、さらに先鋭的なアーティスト、一般的にいうと少々マニアックなアーティストをフォーカスして紹介する場になっている。

そのラボの前にテクノロジー・ショーケースと名付けられた、様々な楽器や音楽ソフトのメーカーのブースがある。ここでは、エレクトロニック・ミュージックには欠かせないテクノロジーの進化が直接体験できる、これもまたソナーならではの趣向だろう。

その一角にあったハイレゾリューションのブースへお邪魔する。たまたまそこのデモンストレーターが友人だったこともあり、世界中の多くのアーティストが使用する「LIVE4」というソフトと「Allen&Heath」の最新ミキサーを触らせて頂く。かのテクノゴッド、リッチー・ホーティンも使用していることからこのミキサーには以前から興味があったのだが、本当に面白かった。ソフトウェアとハードのミキサーがリンクしていてコンピューター上のフィルターまでアサインできてコントロール可能なのだ。

技術的には、USB-MIDIコントローラーがあるから珍しくは無さそうだけど、その外観のインパクトとこれでコントロールする楽しさたるやコントローラーの比ではない。機材やソフトウェアは日々進化しております。昨今、iPodでDJしてしまう人も出てきていることから、いずれiPodも操作できるようになったりしたら、楽しいことになりそうだ。

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