六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠
HAPPENINGText: Alma Reyes
日本の現代アートシーンを総覧する定点観測的な展覧会として、森美術館が2004年以来3年に一度、共同キュレーション形式で開催してきたシリーズ展「六本木クロッシング」。第8回目となる今回は、森美術館のキュレーターに加えて国際的に活躍するアジアのゲストキュレーター2名を迎え、「時間」をテーマに、国籍を問わず日本で活動する、もしくは日本にルーツがあり海外で活動するアーティスト全21組を紹介。本展の副題「時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」が示すのは時間の貴さと儚さ。「時間」の概念を拡張する四つの視点を提示する。

「六本木クロッシング 2025 展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」展示風景 森美術館(東京)2025-2026 年 Photo: Alma Reyes
最初の展示室では、「様々な時間のスケール」をキーワードに、さまざまな個人的な経験と普遍的な事柄の関係性を探求する作品を紹介。
海外のメゾンとのコラボレーションでも話題の桑田卓郎は、古来受け継がれてきた日本の陶芸の技術を大胆に引用しながら新たな表現の可能性を模索。

ケリー・アカシ《モニュメント(再生)》2024-2025年 Courtesy: Lisson Gallery Photo: Dawn Blackman ※参考図版
ロサンゼルスを拠点とするケリー・アカシは、ブロンズやガラスを用いた彫刻作品を通して、身体や記憶、刹那と永遠性といったテーマを詩的に表現。《モニュメント(再生)》(2024-2025年)は、炎加工されたホウケイ酸ガラスと耐候性鋼で構成され、優雅さと脆さの間で緊張感を放つ。日系アメリカ人強制収容所に収容された家族の記憶を題材にしたこの作品は、個人的な体験が語り継がれ、長い時間の流れに組み込まれることで、普遍的な意味を持つことを示している。

廣 直高 展示風景:「六本木クロッシング2025展:時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」森美術館(東京)2025-2026年 Photo: Alma Reyes
大阪生まれでロサンゼルス在住の廣直高は、身体に制約を課すことで、その存在について再考を促す表現を生み出している。廣は、キャンバスに切り開いた開口部に脚を通し、ロープで自身をキャンバスに巻きつけ、その拘束された姿勢で、視界を制限された状態で絵を描く。彫刻作品では、固定姿勢を保ちながら全身にシリコンを塗布し、硬化後にブロンズ鋳造した。
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