「デジタル革命:映像、デザイン、音楽からビデオゲームまで」展

HAPPENINGText: Mike Sullivan

私にとって、ロンドンのバービカン・センターへの旅は、いつもバービカン地下鉄駅からすぐに始まる。この場所から正面玄関へとつながる長い地下トンネルがある。バービカン・センターは、外側を見ると1970代のブルータリスト建築だが、その内側は現代文化において確かに驚くべき代物であるのだ。現在「デジタル革命」と題された展覧会が、このような会場で催されているのは、かなりふさわしいと言える。なぜならこの本展は、これまでイギリスで公開されたデジタル創造物の最も包括的な披露の場とされているからだ。

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Digital Revolution installation images, Digital Archaeology section, Barbican Centre, 2014, © Matthew G Lloyd/Getty Images

一旦この素晴らしい会場へ続く正面玄関を通過すれば、この展示会がいかに人気を博しているかを示す印象的な光景が迎えてくれる。デジタル革命への時限入場の待ち行列だ。加えて、単なるチケット購入の待ち行列もある。ただ立ち寄ってそのまままっすぐ入場したい方は不快に思うかもしれないが、実際、待つだけの価値がある。主催者側は、映画制作者やデザイナーから、実際にデジタルメディアの最先端で仕事をしているミュージシャンやゲーム開発者に至るまで、多数の人々を呼び寄せている。

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Digital Revolution installation images, Creative Spaces section, Barbican Centre, 2014, © Matthew G Lloyd/Getty Images

実際、出展者リストには、真に畏敬の念を起こさせる。例えば、アンブレリアム、ユニバーサル・エブリシング、ミニマフォームズ、スーザン・ケア(マックペイントのデザイナー)、ウィル・アイ・アム、スズキユウリ、パシャ・シャピロとエルンスト・ヴェーバーに留まらず、展示作品には、ダブルネガティブ(クリストファー・ノーラン監督の映画インセプション)や、アルフォンソ・キュアロン監督の「ゼロ・グラビティ」の背後にあったティム・ウェバーとフレームストア社の革新的な視覚効果も含まれる。他には、ラファエル・ロサノ=ヘメル、リン・ハーシュマン、クリス・ミルク、アーロン・コブリン、リリアン・シュワルツ、オリア・リアリナやビョークなどのアーティストも名を連ねている。

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