NIKE 公式オンラインストア

ソナー 2010

HAPPENINGText: Julio Cesar Palacio

来年18才を迎えるソナーの今年は、誕生から17回目の開催となりティーンエイジエディションとしては最後の回となった。これまでのソナーはA+の成績を残し成長を遂げてきた。

スペインでは経済的に難しい年となった。経済危機は全てのイベントに降りかかったが、それでもソナーは立ち上がり、彼らの長い歴史の中でも記録的な盛り上がりをみせた。84,000人以上が参加し、夜の部のチケットは売り切れた。

ソナー 2010

今年のフェスティバルはそのラインナップから疑わしいというのが最初の感想だったが、聴衆は喜んでパーティーに参加し、世界で最も影響力のある音楽イベントを祝った。

金曜の夜は25,000人以上の入場があった。ここで強調しておきたいのは45%もの聴衆は外国人であったことで、これは大きな成功であり、フェスティバルが国際的であるというその重要性が明らかになった。専門家とプレス関係者の参加人数は登録されていた1461組よりも増えた。

ラインナップには、ケミカルブラザーズ、ロキシーミュージック、LCDサウンドシステム、プラスティックマン、ヨンシー、ディジー・ラスカル、ホットチップ、ブロードキャスト、フライング・ロータス、トゥー・メニー・ディージェイズ、シュガーヒル・ギャングなど。

さて、ソナードーム・ステージで行われたレッド・ブルアカデミーを皮切りに始まった昼のステージの模様をお伝えしよう。ソナードーム・ステージは年々来る人達の憩いの場所になっているが、それはたぶん緑の草地やテントが女の子達の日除けになっているからかもしれない。でも事実は、全ての年で皆がソナードームにいい思い出があることだ…。移動することなく、全日程を過した人がいたようだ。今年のソナーではこのドームステージが、昼間のプログラムではおそらく一番優れたアーティスト達が登場していた場所だろう。

金曜に行われたテリ・ジェンダー・ベンダーのエキセントリックなエレクトロニック・メキシカンロック。準備万端で来場しノンストップで踊りに来たオーディエンスに向けてショウをスタートさせた。

SONAR 2010
Caribou

その後のソナーの初日は、人が込み入ってきて、カリブーによるウェルカムライブを見にテントに入るのがほとんど不可能になった。この日のハイライトのひとつでもあった、このカナダ人によるエレクトロポップバンドのライブは「リーブハウス」のナンバーで幕を開けた。暑く、すし詰めにされながらも、以前のバンド名「マニトバ」の新しいサウンドはダンスしていてものすごく楽しかった。

SONAR 2010
Lucrecia Dalt

豪華な音楽の前菜でもてなしてくれるレッドブルステージでは、金曜日の早い時間に、バルセロナをベースにしているコロンビアのアーティスト、ルクレシア・ダルトの演奏を行った。ルクレシアはハードテクノの中へと人々を狂ったようにダンスに誘う催眠術のような力をもっていて、彼女のスペース・ポップと弱い歌声、それと彼女の立ち振舞いが人々を魅了する。聴衆はギターとベースでループする音節によって世界をつくる若い地元のアーティストをうれしそうな顔でみつめる。美しい。

SONAR 2010
Goldielocks

ドームステージの金曜は女性の日だった。ポップやエレクトロ、ソウルのリズムからヒップホップまで女性たちによって多彩なジャンルのパフォーマンスが披露された。その日の最後のショウは、UKからきたアーティスト、ゴールディーロックスによる、聴衆の心と結びついているかのような硬質なパフォーマンスと激しいダンスミュージックのパフォーマンスだった。

SONAR 2010
Moodymann

土曜は、ムーディーマンことケネディ・ディクソン・ジュニアによるスイートなオールドスクールの時間となった。伝説的なハウスDJは想像を越えたサンプリングを駆使し、演奏中ずっと観客を沸かしていた。それは最高のファンクやソウル、ヒップホップなどの名曲をミックスしたものだった。ムーディーマンはカリスマ性のあるDJのうちの一人であり、彼はこのセッションで本物のソウルの輝きとファンクの絶頂期、それとディスコの熱を素晴らしい具合に加えた。彼が時間が来たのでショウを終えるように伝えられ、『やめたくないね、まだレコードが残っているんだ』と取り付けられたマイクに向かって言ったとき、観客はすっかり喜んだのだった。最高だ!

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE