デザイナート トーキョー 2019

HAPPENINGText: Taketo Oguchi

メイン会場の一つである、青山のスパイラルでは、今年のパートナー・カントリーであるイスラエルの「エルサレム・デザイン・ウィーク」をフィーチャーし、数多くのプロダクトや、デザイン、アート作品が展示された。


© Nacása & Partners

スパイラルガーデンに展示された「エデンの園」と名付けられたインスタレーションでは、現代生活を象徴する“麦”と、死海の“塩”というイスラエルの資源から“生”と“死”という二つの神話の出会い表現した。本作品は今年の「デザイナート・アワード」も獲得した。


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アルテック東京ストアでは、福岡と東京を拠点に活動する空間・プロダクトデザイナーの二俣公一による新作「キウル・ベンチ」の展示を行った。キウル・ベンチは、ミラノ・デザイン・ウィーク2019で発表されたフィンランドと日本の外交樹立100周年を祝う「FIN/JPNフレンドシップ・コレクション」の一つ。キウルはフィンランド語で「桶」を意味し、日本とフィンランドのデザインが見事に融合したオブジェクトだ。


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また、明治神宮前の会場では連携企画として「スイスデザイン/メイド・イン・ジャパン」展が開催されていた。これは「日本国内で作られているスイスのデザイン」を紹介する展覧会で、有田焼の繊細な手作業とスイスの洗練されたデザインが見事に融合したプロダクト(写真)や輪島塗りや鉄鍛冶を用いたものなど、日本の高い職人技術を再確認できる興味深い作品が展示された。
この会場は、来年東京2020期間中に「スイス・ハウス」として、スイスの文化発信基地となり、様々な試みが行われる予定だ。

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鈴木将弘
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