「チャイナ・デザイン・ナウ」展
展示の第2段階は、中国の北陸海岸から、「チャイナモダン」の発祥地であり、国内で最も国際色のある街、上海へと私たちを導く。1950年代初期の間、毛沢東の独裁的な大躍進政策の介入で、多数の人々がこの街を離れた。それら多くの移民者たちは、街の運気が蘇り、経済が変わり、そして新しい都市中級クラスが生まれたのを機に、街に戻ってきている。
Wing Shya, The Soft Touch for Time Magazine (2005)
メイ・ク、ワン・イーヤン、ザン・ダらデザイナーによって勝ち取られたファッション雑誌、消費者文化、先端のファッションシーンは、ウエスタンスタイルを求めるライフスタイルと、中国の過去のノスタルジアが混ぜ合わさった、新しい夢の生産と消費に反映している。
Herzog de Meuron, National Stadium for the 2008 Olympic Games
最終的に、中国の政治と文化の中心であり、急速に現代化している北京へとたどり着く。ここでは、ヘルツオーク&ド・ムーロンのオリンピックスタジアム「鳥の巣」を中心に、形を変えるスカイラインがオフィス、ホテル、ショップ、住宅、アパート、学校を含む建築的、都市開発計画の配列に反映する。
まだ若い野心的なスタジオが、現代中国のまた異なった視野を表しながら国のシステムから独立して学ぶように、この環境は無所属の独創力の思潮を促進している。
中国が新しい世界の経済大国として、アメリカを越えていることは目新しいことではない。しかし、チャイナ・デザイン・ナウでの多彩な展示の軽快なエネルギーと元気のよい自信から判断すると、この時代に新しいデザイン大国が現れるのも間もなくかもしれない。
China Design Now
会期:2008年3月15日(土)〜7月23日(水)
会場:V&A Museum
住所:South Kensington, Cromwell Road, London SW7 2RL
TEL:+44 (0)20 7942 2000
https://www.vam.ac.uk
Text: Lotje Sodderland
Translation: Fumi Nakamura
Photos: Courtesy of V&A Museum © the artists