「ベルリン・上海」展

HAPPENINGText: Soh Wee Ling

ベルリンはドイツで最大の都市であり、ヨーロッパ文化において最も影響力のある場所の一つだが、一方で中国の経済首都である上海では、目まぐるしい早さで超高層ビルの建設が進んでいる。では、ベルリンと上海の共通点は何だろうか?双方とも、強烈なアートシーンと共に、活力に満ちていて、急成長をとげている都市である。そしてそう、ドイツ人も中国人も、同じくらい自分たちのビールを愛しているのである。

この展覧会は、ベルリン・チャイナ・カルチュラル・ブリッジズとコーオーディネーション・ベルリンの共催だが、その最初の開催によってベルリンは8419キロ離れた上海の、ベルリンに行ったことがない人、あるいはベルリンがどういうところか全く知らない人のまさにすぐ近くへやって来たのである。会場はヴァンガード・ギャラリーで、そこには高くまでポスターが貼られた灰色のセメントの壁がある。

ベルリンはプロイセン王国の首都として、13世紀からという長い歴史がある。今日ではそのフェスティバルや、美術館、自由な生活様式、毎年、老若男女問わず沢山の観光客を引きつけることで有名である。

実際のところ、何がベルリンを魅力的たらしめているのだろうか?これは、若いグラフィックアーティスト、メディアアーティストらがベルリンを最もよく表現するポスターを制作する際に突きつけられる問いである。ベルリン・チャイナ・カルチュラル・ブリッジズの議長であるアンネ・ロティヒは言う。『ベルリンはここ数年で非常に国際的になってきていて、人種のるつぼと化している。それは文化の大きな変化を可能にした。』

デザイン/イラストレーションアーティストのオリファー・ヴィクナーは2年半前にベルリンに移ったのだが、オクトーバーフェストとは切り離してドイツを見るべきだと考えている。例えば、ベルリンには素晴らしいクラブシーン、インディーロックシーンがある。彼は加える。『ベルリンのストリートは無限だ。ストリートには沢山のガラクタがあり、みながそれを自由に取ったり、さらにガラクタを出したり、好きなように街の風景を変える。』

これまで、ベルリン・チャイナ・カルチュラル・ブリッジズは中国の大学の教授のために、ドイツの大学でデザインのセミナーを開催してきた。また来年は中国のデザイナーのために夏期講座を計画中である。

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