中国の新しいグラフィックデザイナー30人
THINGSText: Asami Miyamura
中国の「3030プレス」から、毛灼然(ジャヴィン・モー)の編集で、中国を中心とした都市の若手アーティストのグラフィックデザインを集めた作品集「3030 New Graphic Design In China」が出版された。
本書では3030プレスに因んで3030をタイトルに入れており、30歳前後の1970年代から1980年代生まれの若手アーティストが30人集められ、紹介されている。作品はポスター、ブックデザイン、イラストレーションなど、様々なグラフィックデザインがあり、アーティストの作品は3ページ以上に渡って掲載されているため、アーティスト一人一人の作品をじっくり楽しむ事ができる。
“3030 New Graphic Design in China” cover artwork © Li Xinlu
表紙から、ぱっと見ただけで中国らしい作品が目にはいる。1972年生まれの李心路(ルル)の作品だ。独特のキャラクターが大量に並んでおり、この本を手に取ったとき、この表紙のインパクトに圧倒された。
表紙をめくると、中国らしい赤い色が迎えてくれ、続いて北京オリンピックで有名になった北京国家体育場や、ビルなどの建築物、都市の風景写真などが中国についてさりげなく紹介してくれる。そして、アーティスト紹介が始まる。
“Jellofox”, DN (aka Tang Yan) © DN
1978年生まれのDNこと唐彦(タン・ヤン)。動物のキャラクターの様なシンプルで可愛らしい形のオブジェが印象を持った。オブジェの他にもイラストレーション、デジタルなストーリー性のある作品がオブジェとは違った魅力を持っており、見ていて顔がほころぶ様な作品だ。
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