「タイム・フォー・デザイン!」展

HAPPENINGText: Terevision Ruiz

インダストリアル、グラフィック、デジタル、インテリアなど様々異なるフォームのデザインの最先端。マドリッドで今月3月8日から4月15日にかけて新しい世代の作品の発表を目的とした展覧会「タイム・フォー・デザイン!」展が開催された。マルセロ・レズラベイのキュレーションにより、展覧会では学校に所属する35歳以下のデザイナー33人による150ものプロジェクトを紹介し、写真だけではなく、立体やプロトタイプ、完成製品などを目にすることができる。


‘High-tech and soft-human energy’, Emili Padrós, 1999

すでに地位を確立し、それぞれの部門で全国的な賞を獲得している著名なデザイナー達とは大幅に異なり、最も斬新で新鮮なアイディアを前面に押し出し、若手デザイナーの活動をプロモート/奨励し、ハビエル・マリスカルを超える存在がいるということを証明するべく、車のデザインや亜鉛の球から作られたランプなど、様々なプロトタイプがデザイン学校の生徒達によって発表された。今後、自分達のカンパニーを代表するデザイナーも参加予定で、今回の展覧会が今後の良い例となることは間違いない。


‘Basic House III’, Martin Azua, 1999, Photo: Daniel Riera

いわゆるニュージェネレーションと呼ばれる世代は、常にその環境を探求し続けている。その主な特徴のひとつに、社会と新しいテクノロジーによってもたらされた変化への急速な適応能力がある。NEO2などの出版物は、エディトリアルデザインの前衛的なリーダーの一つと言える。


‘Super potato’, Héctor Serrano, 2000

インダストリアルデザインでは、例えばヘクター・セラーノの天然ラテックスと塩で作られたまくらランプ「スーパーポテト」、ジョルディ・ロピスのロッキングチェア、マーティン・アズアスクリーン・チェアなどが挙げられる。


‘The Flying Carpet’, Ana Mir + Emili Padrós, Collaborate Bernat Cuní + Ramón Camps, 2000

他に際立っている分野は、航空機の内装関連のデザインだ。ハイメ・モレノの新しい3XXエアバスのファーストクラスのためのデザインの提案や、MIR+PADROSの提案による、乗客がスチームバスやキッチン、チルアウトエリアなどを体験することができ、融通性のあるスペースを各自のパーソナルルームへと改造することができるボーイングジェット機のインテリアデザインなどが際立っている。

今回の展覧会は、その大多数はまだ知られていないが、スペインのデザインの未来を担うクリエイターの作品を賞賛することができる素晴らしい機会となった。

Time for design!
会期:2001年3月8日(木)〜4月15日(日)
時間:12:00〜19:00(土曜日11:00〜14:00)
会場:Sala Amadís
住所:Calle de José Ortega y Gasset, 71, 28006 Madrid
TEL:+34 917 82 7600
https://www.injuve.es/etiqueta/salaamadis

Text: Terevision Ruiz
Translation: Mayumi Kaneko

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