サイン・ウェーブ・オーケストラ(S.W.O.)
HAPPENINGText: Jo Kazuhiro
一人一サイン波というルールの元みんなでサイン波の海を作り出す、サイン・ウェーブ・オーケストラ(S.W.O.)。40名以上の人々が各々のサイン波を持ち寄り、4月18日に多摩美術大学八王子キャンパスデザイン棟ギャラリーで開催された。
吉祥寺、名古屋に続き3回目となるこのイベント。今回はサイン波の海に加え、会場となった多摩美術大学から、久保田晃弘、三原聡一郎、矢代諭史による「オシロスケープ」、武蔵野美術大学からのクリストフ・シャルル、そして、S.W.O.のコアメンバー4人からなるサイン・ウェーブ・カルテット(S.W.Q.)の以上3組の演奏との同時開催となった。
Sine Wave Quartet
音を考える上で避けて通ることができない存在であり、コンセントから流れだす電流といった形でもごく身近にありながら普段あえて意識することの少ないサイン波。S.W.O.では参加者それぞれが何らかのサイン波を出すものを持ち寄り、一人一本一スピーカというルールの元、会場となる場所の空間を変容させることを目的としている。
Oscilloscape
久保田晃弘によるイベント概要の説明に続き、夕暮れが訪れる中、オシロスケープの演奏が始まった。ラップトップの画面がプロジェクションされた会場では、パルスやノイズを織りまぜた彼等の演奏に、この4月に入学したばかりの新入生が軽く耳を押さえながらびっくりしたように聴き入っていた。
Christophe Charles
続いて行われた、オーヴァルとのコラボレーション等でも知られるクリストフ・シャルルの演奏では、5台のMacから繰り出される緻密に構築された音の響きを聴くことができた。引き続いての S.W.Q. の演奏は、Macに加えアナログのオシレータを用い、S.W.O.同様、サイン波のみによって行われ、会場には演奏中の音を視覚化したスペクトログラムが映し出されていた。
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