シンヤチサト
PEOPLEText: Aya Shomura
イラストレーター/アーティストのシンヤチサトが、4年ぶりとなる新作個展「ルックス・ライク・クリスマス。」展を札幌のクラークギャラリー+SHIFTにて開催している。
彼女は昨年まで Kinpro(キンプロ)というアーティストネームで、札幌を拠点に、これまでにも海外の絵本の挿絵やホテルの内装、お菓子のパッケージデザインを手掛けるなど国内外で幅広く活躍してきた。彼女の作品は、ちょっと怖そうだけれど愛嬌のある空想の生き物や木々など、自身のテーマでもある“自然から想像したモチーフ”が描かれており、とても特徴的で広く愛されるイラストばかりだ。
久しぶりの個展では、異国のクリスマスやクリスマスの無い国など、彼女が想い描く「クリスマスのように見える」ものを絵合わせカードゲームのように組み合わせた展示を行い、同時にクロスホテル札幌ではアートフェア札幌 2015の連携企画として、3ヶ月間限定のコーディネートルームでは12月のコーディネートを担当し、そこでもシンヤチサト一色のクリスマスを演出している。作品同様にとてもチャーミングな彼女の、アイディアの素を少しだけ覗いてみた。
Photo: Erika Kusumi
自己紹介をお願い致します。
生まれも育ちも北海道札幌市、そして在住しています。イラストレーターとして活動を始めて26年になりました。シンヤチサトです。昨年までは、Kinpro(キンプロ)というアーティストネームで活動していたので、本名のシンヤチサトでは”初めまして”な方も多いと思います。これからヨロシクお願いします!
DHM web, Chisato Shinya
新しいスタートに際して、コンセプトやテーマはおありですか?
コンセプトやテーマは「今感じている事を描く」です。要するに決まっていません。今まで知り合った人たちとプロジェクトを組んでテーマを考えたり。子供達に絵を描く楽しさを伝えたり。今までできなかった事やその時に興味を持った事に取り組んで行くことがテーマです。だから、描き方も型にはまらずに、新たな手法に挑戦していきたいです。
Wallpaper, Chisato Shinya
ポップアートやミニマルアートに影響を受けたそうですが、強烈に印象に残っている作品やデザイナーを教えて下さい。
子供の頃から現在まで沢山のアーティストに影響されました。アートとして初めて意識したのは、アンディ・ウォーホル。11歳の時にローリング・ストーンズのベロマークに衝撃を受け、上手く描けるまで模写していました。以後、ヴェルヴェット・アンダーグランドのバナナのレコードジャケットやキャンベルスープに衝撃を受けまくりました。それからディック・ブルーナー。日本でみかける商品ではなく、彼の作品は幼い頃から大好き!そしてポール・ランドは、デザインも好きですが、絵本がとっても素晴らしくて本屋さんで探しまくりました。また画家では特にアンリ・マティス、ジョアン・ミロ。色といい構図など全てに影響受けました。
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