アルス・エレクトロニカ 1999

HAPPENINGText: Tomohiro Okada

先月の来日の折、NTT-ICCでシュトッカーによるレクチャーが開催された。その際、聴衆から『ディズニーランドをどう思いますか?』との質問がシュトッカーに向けられた。それに対してシュトッカーは『ディズニーランドで起こる筋書きは誰もがみんな知っていて、本当の面白さはそこには無いと思う』と語った。まさに、アルス・エレクトロニカの一週間は、あたかも、未来を現実のものとして表現し、伝え、考えさせようとする、筋書きの無い未来への想像力に満ち溢れている現場であった。

未来に参加できるテーマパーク、来年あたり、遅いバカンスにいかがですか?
来年、この1週間限りのテーマパークを訪れたいなと思い立った方のために幾つかインフォメーション。

アルス・エレクトロニカのフェスティバルの情報は、主催者であるアルス・エレクトロニカセンターのウェブサイトで知ることができる。このウェブサイトを通じて、フェスティバル特別ディスカウントのホテルの予約や、イベントの問い合わせが可能。行き届いたPR体制で、どんな質問でもE-Mailを出せば、英語であったら素早く親切に答えてくれる。

ここでホテルを予約して、リンツまでの航空券を各自用意して、リンツに飛ぶだけ。リンツへは、ルフトハンザ(フランクフルト経由)、オーストリア航空(ウィーン経由)、スイスエア(チューリヒ経由)が安いチケットを出してくれる。会期中の案内体制もしっかりしているので、あとは、空港にもある特設の案内所で問合せれば英語で親切に対応してもらえる。

お勧めのホテルは、ヴォルフィンガーホテル。今世紀初めの風格を残す街の中心広場に面したクラッシックホテル。宿泊費も朝食つきでシングル8千円程度とリーズナブル。ただし、会期中はVIP用のホテルの一つになるので、お早めの予約を。

また、「Prix Ars Electronica」への応募は、センターのウェブサイトでまずは問合せ。資料請求を申し込むと、来年早々にはエントリーシートが送られてくる。経歴よりも作品そのものに目を向け、日本からも八谷和彦など様々な若いアーティストが世界の表舞台に出るきっかけとなった「Prix」、トライする価値大のコンテストだ。

Ars Electronica 1999
会期:1999年9月4日(土)〜9日(木)
会場:Ars Electronica Center
住所:Ars-Electronica-Straße 1, 4040 Linz, Austria
TEL:+43 732 72720
https://www.aec.at

Text: Tomohiro Okada

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