マーケット・アートフェア 2021

HAPPENINGText: Victor Moreno

ベルリンのドロシー・ニルソン・ギャラリーは、フィンランド人とスウェーデン人の2人組、インカ&ニクラスの「ファミリー・ポートレート」を出品した。彼らのセルフ・ポートレート群である本作は、2人の子どもを連れて、牧歌的ともいえる眺望を見渡せる背景を求めて旅をしながら撮影したもの。写真には、家族が、輪郭線がぼやけながら輝くひとつの断片として映り込んでおり、一体感を湛えつつ、反射した光輪を帯び、彼らの形作るシルエットがあたかも背景から切り取られたものであるかのようだ。


Inka & Niclas, Family Portraits XV, 2020. Courtesy of Dorothée Nilsson Gallery © Inka & Niclas

『概して言えば、私たちの作品は、カメラとスクリーンを通じたランドスケープの消費、旅と写真と分かち合いのループ構造全体に関係するものです。6年間断続的に「ファミリー・ポートレート」を撮り続けており、私たち自身の作品の捉え方も年月を経るにしたがい変化しています。一人目の子どもが生まれたときにこの撮影を始めたのですが、そこで家族というものに接近するのは比較的容易であるのではないかと気づきました。私たちの最初の発想は、このような現実離れしたランドスケープを巡り、私たち自身の姿を消去するかわりに家族が “そこ” にいたという証拠をカメラに記録する、というものでした。その過程のかなり早い段階で、輝く人の姿とドラマティックな風景とのコンビネーションによって、もっとスピリチュアルで、かつ不気味さをも湛えたなにかをももたらす、ということに気づいたのです』とインカ・リンダガードは説明した。


Gallery Steinsland Berliner. Photo: Jean-Baptiste Béranger

スウェーデンの現代美術ギャラリー、スタインスランド・ベルリナー(GSB)は、2008年にジャネット・スタインスランドとヤコブ・カンプ・ベルリナーによって創設されたギャラリー。今回彼らは、ハンナ・ハンスドター、ダニーロ・スタンコビッチ、フレデリック・オークム、ラグナル・ペーション、オスカル・ニルソン、マリン・ガブリエラ・ノルディン、イルヴァ・カールグレン、デイヴィッド・フォン・バールといった所属アーティストによるグループ展を行った。


Gallery Steinsland Berliner

『当ギャラリーの主要なアーティストの作品を展示したいと思いました。グループ展を通じてこの2年で制作された新しい修作すべてを発表できることを重要視しました。マーケット・フェアは、ギャラリーとアーティストの双方にとってこれ以上ない良い経験でした』と、スタインスランドは述べた。GSBは新進気鋭のアーティストたちと頻繁に仕事をしているが、そのうち何人かはGSBでの展示の前後に脚光を浴びた。例えば、スウェーデンの彫刻家であるハンナ・ハンスドター(前出 1984年生まれ)は、グラス製品やアートグラスで世界を牽引しているブランドの一つであるコスタボダとコラボレーションしている。

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