NIKE 公式オンラインストア

マーケット・アートフェア 2021

HAPPENINGText: Victor Moreno


Galleri Haaken. Photo: Carl Henrik Tillberg

ノルウェイのオスロから参加したギャラリー・ハーケンは、ノルウェイ人アーティストのクリスティン・ノードイ(1977年生まれ)のドローイングを展示した。ノードイは主にスカンジナビアを中心に国際的に展示されており、ヨーロッパの数都市のみならずニューヨークのスカンジナビア・ハウスでも展示経験がある。


Kristin Nordhøy, Interlace 9, 2020, Charcoal and oil on canvas, 160 x 155 cm © Kristin Nordhøy

ノードイのドローイングは定規を用いて手描きした直線で構成されたシリーズである。とても面白い。彼女の作品を見るとき、一方で、鑑賞者はリラックス状態、いや瞑想状態と言っても良いかもしれない空っぽの頭の中に静かにいたずら描きでもするかのように、彼女の作品のプロセスを想起し、他方で、幾何学的な直線群が持つオプ・アート的性質によってある種のめまいを催すような視覚効果が生まれる。ひょっとしたら、その理由は、ドローイングがノルウェイで採掘された大理石を完璧に磨き上げて造った枕とともにあるため、あたかもそれがある種のインスタレーションであるかのようで、ちょうどめまいによって人が気を静め、うとうとしてしまう状況に似ているからかもしれない。


Exhibition “Diamonds Are Forever” by Andreas Glad, 2021, Courtesy of Berg Gallery

スウェーデンのアートギャラリー、ベーグは、スウェーデン人アーティストのアンドレアス・グラッドの「ダイアモンドは永遠に(Diamonds Are Forever)」という作品群を展示した。グラッドはまず3Dモデルを作成し、そのモデルに照明を当て、最終的にはそのモデル自体を描いた写実的な絵画を取り込むため、この作品は作品そのものが本質的に “メタ的” であることを訴えている。彼は光と影の強いコントラストの中で作品を制作する。それらのモデルはまるで世界の抜粋であり、『その周辺は、建築物の表面を、通りの空虚を、太陽の無慈悲さを強め、水平な視座から未来的なドローン視座への変化を強調するのです』と彼は説明した。

続きを読む ...

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE