東野祥子

PEOPLEText: Mariko Takei

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BABY-Q Solo Dance Performance「ERROR CORD /// pclost469hsholecp」2005 / Photo: 井上嘉和

東野祥子と煙巻ヨーコの活動内容に、ダンスグループとソロという点以外では、どのような点で異なるのでしょうか?

煙巻の場合は無責任でいいというか、東野祥子では、「BABY-Q」という母体を引っさげているので、抱えている責任というものがあります。その点、煙巻はもっと“悪い”というか、自由でどこででも踊る。自由度が高い存在で、神出鬼没です。

数々なダンスワークでは音楽や映像、舞台美術、衣装などにもこだわりが感じられます。音楽では、これまでに中原昌也氏や灰野敬二氏など、特にノイズ音楽を手掛けるミュージシャンとの即興セッションを行っている印象があります。ダンスをする際にこだわっている音楽ジャンルはありますか?また、その音楽という違った要素が結びつくことでどのようなダンス表現が可能となるのでしょう?

ジャンルというよりかはその質にこだわります。基本的にノイズが多くなりますが、音の世界を大事にしているというか、音に対しては神経質です。作品の中で音がつくる世界観を大事にしていて、音に影響されてでき上がるシーンも多い。それに合わせて伴奏として踊るというよりも、音が空間を構築していく感じ。ダンサーの踊りもメインではない。同等です。ダンス、美術、音、映像、照明、舞台空間、衣装、ビジュアル、情報、全部同じレベルで存在してほしいと思っています。

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Photo: Banri

ソロ、ダンスカンパニー、即興セッションなど、様々な形態で身体表現する際に、コアとなるようなアイディアや表現したいことなど、何か共通していることはありますか?

センスです。「この感覚をわかりますか?」っていうところですね。自分のセンスと相手のセンス、お客さんのセンス。そして、私としても、いろんな状況で踊ることを通し、修行しているところもあります。

身体表現する上でインスピレーションは何から得ていますか?

経験です。いろんな所に行くこと、体験すること、そこで感じること。それは日常の一部であり、海外などの知らないところへ行くことやいろんな舞台に立つことで得られることもあります。想像力がいかに柔軟で豊かかで、表現されるものは変わってきます。それをどう身体に取り入れるかは、日頃のトレーニングです。

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