ロンドン・ファッションウィーク 秋冬 2008

HAPPENINGText: Sayaka Hirakawa

ロンドン・ファッションウィーク 2008
Bernard Chandran

ブラウンやオリーブグリーンを多用し、トレンチコートのモチーフを使ったトラディショナルながら、どこか挑戦的なコレクションを見せたのはバーナード・チャンドラン。彼のテーマである「マリー・アントワネットのセクシュアリティ」と言われるとなるほどうなずける「自己中だけど純粋でイノセント」なルックを展開した。

ロンドン・ファッションウィーク 2008
Bernard Chandran

ゴールドの「きのこの山」みたいなジャケットを着たファーストルックはなかなかの好印象。ウェアラブルとアンウェアラブルのとても紙一重な部分がLFWでは注目される傾向にあるようにも思う。ふわりと丸いシルエットのミニドレスはゴールドや全面に飾ったスパングルでモデルが歩くたびに照明を受けてきらきらと輝く。かっちりとしたジャケットスタイルにこそ、ブルーやゴールドの光沢のある素材を持ってきていたのがひときわ目を引く。

ロンドン・ファッションウィーク 2008
Bernard Chandran

刺繍の施されたメダルが、アクセサリーとして、時に服の一部として効果的にコレクションの全体に登場していた。よく見ると額に納められた19世紀の貴族の肖像画を思わせるレディース・アンド・ジェントルマンのシルエットが刺繍やスパンコールでかたどられている。

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葛西由香
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