ブレッド&バター・ウィンター 2007
ヨーロッパを代表するファッション&カルチャーの見本市、ブレッド&バター・ウィンター07がスペイン、バルセロナにて開催された。1月17日から19日まで、会場となったフィラ・バルセロナには有名ブランドから新人デザイナー、クールハンター、ファッションエディター、プレスなどファッション業界関係者がアポイントに押し寄せた。
ベルリン開催以降、唯一の開催地であるバルセロナにおいてその名を定着させてきたブレット&バター。前回2006年夏の開催では、95カ国以上から約54,000人の来場者を記録。主催者側は今回、82,837人に上るファッションプロフェッショナルの登録を見越していた。
フェリアは現在、そのブランドとショップ、そしてあらゆるファッション業界関係者の間で最も話題になっている場所である。そしてバルセロナ市、同市ホテル業界、交通局、特にタクシー業界においてはこの見本市により多くの利益を得ている。
これらの盛りあがりに反するかのように、会場を訪れた来場者の意見は必ずしも良いものではなかった。多くは今回の見本市について、類稀なる作品と新進気鋭なスタイルがある種奇妙に混在していた、と感じていた。それらはまるで近所のマーケットや中国系ショップにあるようなセンスのないブランド、コンサバな洋服、安っぽい見た目のアーバンウエアの陳列の様であった。
今回はスケート場やプール、バーベキューなど、昨年夏には催された会場外アクティビティーがなかったため、来場者は展示作品を見ることだけに集中できた。しかしそれらは必ずしも良い結果を生むことではなかった。今回のフェリアで露呈された問題点の一つとして、会場内外のサウンドボリュームに多くの非難が集中した。恐ろしいほど大音量の、しかも異なるジャンルのラウドミュージックがエリアのあちこちでぶつかり合っていた。
しかしながら今回、最大の成功はなんといっても様々なスタイルのブランドが展示できたことであろう。来場者も前回より多く、全体的には満足の行くものであった。
会場は以下、6つの大きなエリアに分かれていた。デニム(ジーンズウェア)、ファッションギャラリー、スポーツ&ストリートクチュール(デザイナーズ・アーバンウェア)、スペリオールエリア(高級ファッションブランド)、スタジオ04(ヤングデザイナーズ)、BBキッズ、そしてプレスエリアとしてのルナホールである。
デニムエリアでは、リーバイス、ゲス、ペペ・ジーンズ、ラングラーなどに代表される人気ブランドが新作を発表。また、トキドキ、ワン・グリーン・エレファント、スーパー・リフレなど興味深い新ブランドも多数出展。ジーンズとクチュールとの相反するコンビネーションがいかにファッショナブルかうまく表現できていた。
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