ヴィッキー・ラム

PEOPLEText: Calvin Ho

音楽好きのファッションデザイナー、ヴィッキー・ラム。彼のように、いろいろなバックグラウンドを持ったデザイナーは珍しい。彼のレーベル RCB(Real Clothing Brand)は、割と新しく、ここ2年間で、香港を代表するオルタナティブカルチャーブランドにまで発展した。

先週、RCBのファッションショーがシンガポールで行われた。ヴィッキーに作品について聞いてみた。

『今シーズンは、きちんとした感じのカジュアルウェアのデザインを考えていて、パステルピンクやブルーなどのテーマカラーに沿って、シャツやパンツ、スカートなどをデザインしました。インターナショナルスクールや大学のキャンパスからインスピレーションを受けて、もっとハッピーな感じにしたかったのです。色以外の制限は何もありません。ショーを見ても分かるように、使われている色には、共通点があります。デザインのコンセプトとしては、2つあって、ひとつはきちんとした感じのもので、もうひとつは、ちょっとラフな感じです。そのどちらも独自の個性があって、デザインは違っても、2つをミックスしてそれぞれに似合うようになっています。制服の校則を守りつつ、自分達なりの着こなしをして独自のアイデンティティを表現しているスクールキッズのような感じになっています。』

『音楽がティーンエイジャーに与える影響を伝えたかったのです。僕にとって音楽は、自分が着るものに多大な影響を与えたし、それは他の人達も同じだと思います。80年代のスパンダー・バレエやデュランなどのグループや、ヘビーメタル、ヒップホップなどからものすごく影響を受けました。コンセプトは、自分自身のスタイルを DIYするということです。あまり意味のない、グラマーに見せるためだけのブランド服よりは、エンドユーザーによって応用されるスタイリングテクニックです。自分達のスタイルで時代を着こなすための服と相互作用することが大事なんだということを伝えたいのです。そうでなければ、皆同じになってしまって、うわべだけのトレンドを身に付けることになってしまうのです。』

『ショーで発表されたほとんどの作品は、RCBでもともとあった作品からカスタマイズされたものばかりです。ジーンズの後ろに付けられた鋲などの細かい部分は、全てDIY目的で付けられています。このDIYが、ショーの手伝いをしてくれているアーティストにも広がっています。服に絵を書いてくれている MCヤンや、フィギュア制作のエリック・ソウなどのアーティストと共に作業しています。』

『視覚レコーダーや視覚拡張装置(使い捨てカメラと双眼鏡、ポストカード、バッグのセット)などのお土産は、ゲストへのプレゼントです。それらは、服と同じように、相互作用し、記録し、DIYし、機能性を全うするためにゲストに渡されるのです。』

Text: Calvin Ho
Translation: Mayumi Kaneko

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