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AWE(アーギュメント・ワールド・エキスポ)2021

HAPPENINGText: Taketo Oguchi

世界一家賃が高い都市の一つ、シリコンバレーの中心地サンノゼの隣街、サンタ・クララで、世界最大級のXR(現実世界と仮想世界を融合させる技術の総称)カンファレンス&展示会、AWE(アーギュメント・ワールド・エキスポ)が、2021年11月9日から11日にかけて開催された。2000年にスタートした本イベント、昨年はコロナの影響でオンライン開催となり、2年ぶりの実会場での開催では、来場者数は3日間で3000人を数えた。


会場となったサンタ・クララ・コンベンション・センター。IT革命発祥の地シリコンバレーは、近年人件費や地価の高騰によりオラクル社やテスラ社などがテキサス州へ本社移転するなど、有力企業のシリコンバレー離れが続いている。

フェイスブックがメタと社名を変更したのが記憶に新しいが、本イベント全体を通して、メタバース(メタとユニバースの合成語で、インターネット上の仮想世界)がトレンドの中心となっていた。


1984年にイギリス「チャンネル4」の音楽番組のバーチャル司会者として登場したCGキャラクター、マックス・ヘッドルームに扮して登場したAWEの最高責任者オリ・インバー。

AWEの最高責任者のオリ・インバーの基調演説でイベントはスタートし、次に「現実世界のメタバース」をテーマに登壇したポケモンGOの開発で知られるナイアンティック社の創業者ジョン・ハンケは、AR開発のためのプラットフォーム「ライトシップ」を発表し、今年のARアワード大賞を受賞した。


メインホールでのカンファレンスの様子。カンファレンスはメインホールの他、8つの部屋に分かれ、常時平行して行われていた。

370名のスピーカーが、220のトピックスについての講演を行ったカンファレンスでは、メタバースに関する最新技術やトレンドの紹介が行われ、メタバース空間の中でNFT(非代替性トークン)を活用したファッションや音楽、アートなどのマーケットの可能性なども提示された。また、日本から唯一の参加となった、マワリ社は、特許を持つクラウド型リアルタイム3D圧縮技術を使った、KDDIとのメタヒューマン・プロジェクトや、現代美術家・名和晃平とのコラボレーションで行った「メタモルフォーシス・ガーデン(変容の庭)」などの事例を紹介した。

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