ダブルアイ・スタジオ「パンドラの箱を探せ」

HAPPENINGText: Taketo Oguchi

「メタバース」をご存知だろうか? メタバースは、メタ(超)とユニバース(宇宙)の合成語で、インターネット上の仮想世界のこと。フェイスブックがメタと社名を変更したのが記憶に新しいが、次世代のインターネットとして世界中で急速に注目されている。メタバースは、かつてから(古くはセカンドライフなど)PCブラウザ上でも体験できるものもあったが、ワイヤレスのVRヘッドセット(ゴーグル+コントローラー)を装着することで、より没入感のある体験ができるようになってきた。日本でもオキュラス社のクエストを始め、安価なデバイスを購入できるようになり、身近になってきた感がある。

VR(バーチャル・リアリティ)空間内で体験できるものとしては、あらゆるネット上のコンテンツを始め、映像視聴やゲームなどが代表的だが、ゲームではスポーツ、シューティングやダンスなど身体の動きを伴うものが新しい体験を生み出している。そんな中、VR演劇という新しいジャンルが登場し始めてきた。

今回紹介するのは、VR空間内で行われる「パンドラの箱を探せ」(Finding Pandora X)という、ニューヨークを拠点とするダブルアイ・スタジオによるリアルタイム演劇だ。観客はVR空間で、ブロードウェイで活躍するプロの役者が演じるアバター(キャラクター)のパフォーマンスをその世界へ入り込んで鑑賞するだけでなく、劇に参加したりと、インタラクティブな没入型のVR体験で物語の世界に浸ることができるというものだ。

この作品を体験するには、通常の舞台芸術と同じように、まず日時が指定されたチケットを購入する必要がある。そして上演日時になったら、VRヘッドセットを装着し、VRチャットと呼ばれる上演会場の入り口にあたる部分で、係員から演劇に参加する上での簡単なレクチャーを受け、自身のアバターをこの劇世界に合うように用意された専用のもの(ギリシャの合唱団)に着替えることを促される。そして準備が整ったらいよいよバーチャル演劇のスタートだ。

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鈴木将弘
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