長谷川 愛

PEOPLEText: Aya Shomura

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「私は鮫を産みたい…」人体模型, 2012 © Ai Hasegawa

その次のステップで「本当に技術的に不可能なのか?」ということを色々な方々、特に産婦人科の医者や胎盤の研究者の方にインタビューしたり論文を読んだりして、技術的な可能性のヒントを集めました。その結果「本気で実行しようとすれば意外とできるのではないか?」ということと、意外と賛同の反応を頂いて「未来ってこうやって変化していくものかもしれない」と思いました。最初は突拍子もない馬鹿げたことに聞こえるかも知れませんが、掘り下げて行くと意外とそんなこともない。「そんな考え方が、可能性があったんだ!」という感じで、この世の中に対する物事の見方とか認識、そして発想を変えれたらなと思っています。

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「私はイルカを産みたい…」2013 © Ai Hasegawa

その作品について語った記事に「倫理と嫌悪の壁をどう柔らかくするか?」という課題に関心を寄せているとありました。“倫理と嫌悪の壁”の視点から「私はイルカを産みたい…」への反響はいかがでしたか?

フランスのカルチャーマガジン「バイス」にインタビューされた時はもう「イルカを産んで食べる!日本人変態女性!」みたいに書かれてしまって、大分酷い反響でしたね。フランス人に変態扱いされるというのも驚きで、もはや光栄でしたが。意外なところでは、カトリックのアイルランドで展示した時は、観た人の目がキラキラして笑顔だったことでしょうか。

アニメーター、キャラクター・デザイナー、イラストレーターとしての顔もお持ちだったようですが、メディアアートのアーティストとなった理由は何でしょうか?

アニメーターやイラストをやっていた時はもう結構昔で、その後ロンドンのオフィスでは、センサーやデバイスとネットワークでインタラクティブなプロジェクトのコンセプトを考えたりしていたのですが、結局お金があってプログラムさえできたら割と楽しい物は作れてしまう。自分がやらなくても他の人がやればいいということに気づいて、だったら自分からしか出ないものをやりたいなと思いました。

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第19回文化庁メディア芸術祭 アート部門優秀賞「(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合」SNPsデータ, 長谷川 愛 © Ai Hasegawa

長谷川さんのプロジェクトは、写真やシミュレーターなど包括的に研究した資料でもあると感じるのですが、プロジェクトに取りかかる際の着想はどういったところから生まれるのでしょうか?例えば企業や別のチームから声がかかってスタートする、ということもありますか?

自分や友人の悩みなどが「どんな技術やサービスがあったら解決するだろうか?」とか考えたりすることが多いです。それから技術的にそれを可能にするにはどうしたらいいのかリサーチし始めて、色々な方にお話を伺ったり助力やお仕事を頼みます。今のところあんまり企業からお声が掛かることはない感じですが、お待ちしております!

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