上海ローズ

PLACEText: Hiromi Nomoto

写真家であり映画監督でもある蜷川実花のプロデュースした「上海ローズ」が上海の外灘源にオープンした。店内は妖艶な雰囲気に溢れている。オーナーは、音楽レーベルから始まり、ダンススクールや出版業も行い、東京渋谷の宇田川カフェなどの経営を行っている「LD&K」の大谷秀政だ。デザイナーは「Kloka」の高橋晃が務めている。

上海ローズ
© 2012 LD&K inc. Shanghai

外灘源組織部の外灘(バンド)再建プロジェクトにより、残された資料を元にして1905年に立てられた原划船倶楽部を甦らせた2階建ての建物が使われている。室内だけでも488m2、上海で初めてできた屋外プールだった部分を埋めた300m2の広さの屋外スペースは、夏にビアガーデンとして利用される予定だ。

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© 2012 LD&K inc. Shanghai

その名前の通り、店内には多くのバラが飾られ、金魚・カマキリ・花等の蜷川作品がプリントされたクッション、天井には彼女の作品が大きくプリントされた店内は、どこをどうトリミングしても蜷川実花の世界になってしまう。

1階は来場者が座って話を楽しめるように、多くの座席スペースがある。バラが目一杯詰め込まれた2階へと続く階段を上がると、上海ローズのシンボルである金魚の緞帳(どんちょう)が掛けられたステージが人々を迎える。

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© 2012 LD&K inc. Shanghai

そこから天井に目を向けると、バラをイメージしたような赤が使われた贅沢なシャンデリアが目に映る。そして2本のクレーンに気付くだろう。舞台とバーカウンターにはポールが設置されている。これらは上海ローズで何が起こるのか期待させる。

2013年3月1日上海ローズのオープニングは盛大に行われ、その中で蜷川実花と大谷秀政両氏に話を伺うことができた。

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