久野志乃

PEOPLEText: Ayumi Yakura

海外での活動について教えてください。これまで様々な国で滞在制作や、作品発表をしてきたそうですね。滞在前後で生じた変化や、学んだ事等、また、印象に残った批評はありますか?

昨年の夏はポーランドでペインターだけのレジデンスに参加しました。滞在制作の時はいつも目に飛び込んでくる見たことのない物事や新しい人との出会いにドキドキしながら、開かれた自分でいられる様に心がけています。印象的だったのは、2008年に滞在先の台湾で出会った女性が、この滞在は、作品のためではなく、あなたの人生のためよ。と、かけてくれた言葉です。制作を続けて行くということを広い視野で考えさせてくれました。

アートフェア札幌 2014」では、ギャラリー門馬から出品されました。参加していかがでしたか?また期待などありますか?

ギャラリーで展示する時とはまた違う層の方達に作品を観てもらえる良い機会であると思いました。また、道内外、海外のギャラリーのクオリティの高い作品を観られる事も刺激になります。個人的には山本昌男さんの作品の本物を初めて観られたのが嬉しかったです!アートフェアが札幌に定着して、様々な楽しみ方が為されていくといいなと思います。

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「声を探す人々」Shino Hisano 2012年「クリエイティブ北海道展 in 札幌 2014」クロスホテル札幌、727 x 910 mm、キャバスに油彩、

クリエイティブ北海道展 in 札幌 2014」の展示作品について教えてください。

2012年にギャラリー門馬で行った個展の時の作品と、最近描いた新作です。個展では、一人の女性の60年以上前の少女時代の記憶をテーマに作品を作りました。新作は、私用で訪れたアメリカヴァージニア州で見つけた馬の写真を元に描いている絵です。このビジョンを、過去に見たような気がするいう既視感と、未来にも見るかもしれないいう予感が自分の中で面白いレイヤーをつくっていったので現在シリーズで取り組んでいます。

アーティストとしての活動の中で、一番嬉しかったことは何ですか?

描く事に集中し、他の世界が真っ白になる瞬間が本当に時々、訪れた時にとても嬉しく思います。

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「氷のカーテン」Shino Hisano 2013年「クリエイティブ北海道展 in 札幌 2014」クロスホテル札幌、803 x 803 mm、キャバスに油彩

アーティストとしてこれから挑戦したいこと、実現したいこと、伝えたいこと等ありますか?

挑戦したいことは沢山ありすぎるのですが…まずは今持っている複数のテーマをしっかり形にしていくこと。良いビジョンを作っていくことです。

MACHINAKA ART-X_edition vol.14
「クリエイティブ北海道展 in 札幌 2014」

会期:2014年12月1日(月)~2015年2月28日(土)
会場:クロスホテル札幌
住所:札幌市中央区北2西2
出品作家:川上りえ、久野志乃
主催:クロスホテル札幌(企画部 011-272-0051)
キュレーション:大井恵子(ギャラリー門馬)
協力:まちなかアート・プロジェクト
クリエイティブディレクション:大口岳人(クラークギャラリー+SHIFT)
https://www.crosshotel.com/sapporo

Text: Ayumi Yakura

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