高臣大介

PEOPLEText: Hanae Kawai

千葉の生まれではあるが、今では北海道を代表するガラス作家として活躍する高臣大介。北海道洞爺湖町月浦にてガラス工房とカフェを運営し、アート作品を中心に、食器や照明器具といった生活用品など、その独自の世界観と表現から生まれる作品は昨今知らず知らずのうち道民の生活に溶け込んできているように思う。様々な展覧会のほか、2012年には映画「しあわせのパン」にて作品が使用され、今年は音とガラスの融合に挑戦するなど、その幅広い活躍から目が離せない。

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Daisuke Takatomi, Photo: Kei Furuse

まず初めに、自己紹介をお願いします。

高臣大介、42歳、洞爺湖町月浦在住です。

数ある表現方法の中からガラスを選んだのは何故ですか?また何かきっかけがあれば教えてください。

僕は図画工作の頃から美術はあまり好きではなかったのですが、たまたまふと見たガラス作品が綺麗で、それから始めました。あまり詳しい記憶がないのですが、20歳ぐらいの時にたまたま足を運んだ展覧会か何かで見たガラスのオブジェだったと思います。

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One scene from film “The Bread of Happiness” © 2011 Shiawase Pan Production Committee

東京でガラスの勉強をされたそうですが、拠点を北海道にした理由を教えてください。

はい、東京のガラス工芸研究所というところでガラスを学びました。北海道に移ったのは工房を開くためでした。ガラスの学校を卒業してから、1〜2年は工房を借りて作品を作って展覧会をするというサイクルだったのですが、それだとガラスを作る以外の時間が多く少し不満を感じていました。北海道へ移るという選択は、工房を持つという点でメリットだと思っています。

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glass cafe gla_gla, Lake Toya, Photo: Daisuke Takatomi

2002年に北海道洞爺湖でグラス・カフェ・グラグラ(glass cafe gla_gla)をオープンされていますね。ガラスとカフェの融合にはどのような狙いがあったのでしょうか?また「グラグラ」という名前の由来も教えてください。

元々バーがやりたかくて、夜営業のバーとガラスの工房にしようかなと思っていたのですが、僕の住んでいるところが田舎過ぎてしまい、バーは難しいということでカフェにしました。「グラグラ」という名前は、特に意味がないことと字面や音の響きがいいという理由でつけました。

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