「反解釈の否定:無題」展

HAPPENINGText: Rachel Alexis Xu

『解釈は、それ自体について、人間の意識の歴史的観点の中で評価されなければならない。ある文化的文脈においては、解釈は解放の行為である。それは、廃れた過去の再確認、再評価、そこからの脱出の手段である。別の文化的文脈では、それは反動的で無礼で臆病で窮屈なものである。』(スーザン・ソンタグ「反解釈」より )

ノット・アゲインスト・インタープリテーション:無題
Anthony Poon’s, Untitled (Octagonal – Red/Gold), 1970s

シンガポール・アート・ミュージアムの企画展「反解釈の否定」シリーズの第二弾は、副題を「無題」と設定し、実験的なプラットフォームとして、ブラザー・ジョセフ・マクナーリ、アンソニー・プーン、タン・ダウ、タン・ムン・キットやザイ・クーニンといった、シンガポールの現代美術アーティストの宝庫から選出された、特別な作品名を持たない「無題」の作品展として作品のタイトルを出さずに展示している。むしろ、それぞれの作品の示唆から離れるようにと鑑賞する者を仕向けている。

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Engagement with exhibition-goers

多くのアーティストは、副次的な思惑や意図を伝えるための手段としてテキストを選ぶ。「反解釈の否定」の前提は、アートとそれを見る者とがどのように影響し合うかという興味深い疑問を投げかける。アーティストが定めた従来のパラメーターが外されたとき、鑑賞する者の視線はどのように揺れ動くのだろうか。

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Ahmad Abu Bakar, Untitled, (Chair), 1992

アーマッド・アブ・バカルの無題の作品では、携帯用ヘッドフォンが電気椅子のように見える物の上に無頓着に置かれている。批評家の多くは、即座に、このアーティストがシンガポールの死刑制度をほのめかす意図について言及した。しかし、バカルが明らかにしたのは、彼は音楽がそれを聴く者にもたらす精神的没頭の様子から主に着想を得たということであり、意図せずにアート批評が持つ理論に拠った性質に注目を集めることとなった。

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