マグダレーナ・フィッシャー
PEOPLEText: David Hubner
オーストリアの写真家、マグダレーナ・フィッシャーは、現在、人物ポートレートに凝っている期待の若手アーティスト。その作品はすでにとても評判が高く、仲間の写真家たちからの尊敬を集めている。これまでの作品はヨーロッパ(オーストリア、チェコ・リパブリック、イギリス)での展覧会で発表されてきた。彼女はオーストリア、リンツにて写真とグラフィック・デザインを学んでいる。都市の若者の日常生活を通した彼女の写真の旅は、ナイスで不格好、奇妙で親しげ、ハラハラするようで静か、と評されてきた。
Magdalena Fischer, From her, 2008 Portrait series
自己紹介をお願いします。
こんにちは、マグダレーナ・フィッシャーです。
写真を始めたきっかけは何ですか?
母のキヤノン「パワーショットG」という安っぽいカメラがきっかけでした。全てのスタートが平凡です。母が新しいカメラを買い、私はそれをいじっていました。後に大学で、自分のスタイルに磨きをかける時間が沢山あったので、本格的に始めました。
Magdalena Fischer, Excerpt from the Gardener series
ポートレート、植物、庭師、ダムなど、印象的な対象物の作品が公開されていますが、それぞれのコンセプトを教えて下さい。
私の作品には、あらかじめ計画されたコンセプトはありません。このようなイメージを掴む手順はないのです。ただ、原料となる要素はあります。旅すること、人と一緒にいること、常にカメラを持ち歩くこと。おもしろい状況やポーズに関しては、自発的であったり直感です。
他にどのようなプロジェクトがありますか?他のアーティストとのコラボレーションはしていますか?
滅多にしません。写真はチームでするものではないと思います。ほとんど一人です。最近は沢山旅行をしているので、最近のプロジェクトのテーマはそこから拾いました。
Magdalena Fischer, Untitled, Cow
好きなカメラは?
私が使っている「ライカ」です。
Magdalena Fischer, Untitled, Greenhouse
技術面について教えてください。
私はフィルムカメラだけを使います。そのほとんどがミディアム・フォーマットです。頑固に最近の写真技術の使用を拒絶しているわけではありませんが、手頃なデジタルカメラは、まだアナログの基準を満たしていないというだけです。ネガは、デジタル化し、少し加工しています。
Untitled, Parking Lot
挑戦したいことはありますか?
先にも言ったように、何に対してもプランはありません。ただ目を見開いて行くだけです。
撮りたくないものはありますか?
街灯です。あとは、私の興味を刺激しないもの全て。
Text: David Hubner
Translation: Yurie Hatano