エキシビジョン・ロード・ショー 2012

HAPPENINGText: Mike Sullivan

ユニークな十字模様と、その道路に沿って教育や芸術、歴史に関わる建造物がある様を上手く名付けたのが、エキシビジョン・ロードである。この道に沿って、王立地理学協会、インペリアル・カレッジ、ゲーテ協会、科学博物館、自然史博物館、V&Aミュージアムが並んでいるが、これは単なる偶然ではない。実際には、この道は1851年の万国博覧会後に名付けられたものである。あまりにも有益なイベントとなったため、上記の美術館などの設立を目的に英国審議会が作られた程である。

Exhibition Road Show 2012
© Exhibition Road Show

ロンドンで開かれる2012年のオリンピックをサポートするためのエキシビジョン・ロード・ショー2012は、7月28日から8月5日に渡る1度限りの9日間のイベントで、新鋭アーティスト、科学者そしてミュージシャン達を広く紹介することを目的としている。この展覧会は科学と芸術が組み合わさっためったにない機会であり、スケジュールには美術館の中で開かれるイベントも含まれる。更に、フードスタンドも多く並んでおり、英国産の肉を使ったバーガーやメキシコのタコス、日本のたこ焼きなどが売られている。

Road%20exhibiton2.jpg
© Exhibition Road Show

展覧会中には多くのイベントが開かれるため、全てを十分に理解し評価することはとても難しいが、これほどまでに多くのアーティストたちがこの祝典に参加していることは非常に感動的である。いつも来場者を楽しませてくれる科学博物館では、空間への探究、暗号解読者であるアラン・チューニングの研究、そして現代社会を形作る技術についてのトークショーが開かれており、午後6時から行われたこのショーは、本当にあっという間に終わったように感じられたのだ!

The%20unbearable%20lightness.jpg
The Unbearable Lightness ©Exhibition Road Show

展覧会では、21人のパフォーマーやダンサー達がこの9日間のために一体となった、ザ・エキシビジョニストというパフォーマンスや英国王立音楽大学の金管五重奏など、信じられないほど素晴らしい公演、演奏を披露してくれる。その後、ダンス・エクストリームというカナダから来た39人のダンサーによって構成されたグループが、主にオリンピック選手へ向けられた音楽やダンスによる感動的な応援メッセージを発信した。それは幼い子供にとっても若者にとても魅力的なショーで、まさにオリンピック精神を私たちの心にとどめるものであったのだ。

The%20Roving%20Crows.jpg
The Roving Crows

もう一つのパフォーマンスはおそらく私が今までで観たどれよりも独創的な一つであり、デモニア・ニンフの音楽史を思い起こさせるものであった。二人の才能あるアーティストが作曲し演奏した音楽は、古代ギリシャの楽器を使って、いつまでも記憶に残る音を生み出し、見ていても非常に楽しいものであった。夜の締めくくりには、二つの選択肢があり、道路の最後であるザ・ローニング・クローズかフォークバイオリンニストのデイブ・スウォーブリックである。ザ・ローニング・クローズは様々な楽器を使って、多くの人に元気よく一緒に踊ってもらうことで有名であり、一方デイブ・スウォーブリックの演奏は座ってリラックスしながらイギリスの素晴らしい音色を楽しむことができるものであった。

Eliza%20Carty.jpg
Eliza Carthy

他の日のイベントには、科学の動きを間近で見ることができる相互作用の粒子加速装置、固定自転車での高速自転車レースであるローラパルザ、また様々なアーティストの音楽を楽しむことができる。最終日の最後のイベントは、ビートルズの楽曲をまったく新しい音色に変えて演奏するマイクウェストブルークバンド、130人ものメンバーからなるマンスフィールド大学のマーチングバンド、そして世界中の現代の曲・合唱曲・フォークソングを混合して歌うウィリアムテンネント高校の聖歌隊による音楽が披露された。

meteorite.jpg
Katie Paterson: Campo del Cielo, Field of the Sky, Commissioned by ROAD SHOW. Photo: Linette Frewin

エキシビジョン・ロード・ショー2012はアートにも力を入れており、トーマス・リバーティニーの「THE AGREEMENT」、グレイム・ミラーの「ON AIR」、ケイティ・パターソンの「CAMPO DEL CIELO, FIELD OF THE SKY」などが展示された。ケイティ・パターソンの作品は目を奪うものがあるが、驚くのは彼女の作品の歴史を知った時である。彼女の所有する隕石は、何億年も空間を旅し、鋳造し、また溶けて、そして新しい形に鋳造されたのだ。何かとても古いものに触るのは奇妙な感じであるが、私たちが生きているこの巨大な宇宙を、そしてその宇宙が生み出した芸術を思い出させてくれるのだ。

Exhibition Road Show 2012
会期:2012年7月28日〜8月5日
時間:18:00〜22:00(土・日曜日は終日)
会場:Exhibition Road
住所:Exhibition Road, SW7 2DD, London
TEL:+44 (0)20 7594 2862
入場:無料
http://exhibitionroadshow.co.uk

Text: Mike Sullivan
Translation: Akage Kaku

【ボランティア/プロボノ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
MoMA STORE