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ビーザー

PEOPLEText: Kyoko Tachibana

11月18日からDIESEL ART GALLERYで写真展を開催中の、Beezer(ビーザー)。マッシヴ・アタックやマーク・スチュアート、トリッキーらと80年代を共に過ごし、その姿をレンズにとらえたUK・ブリストル出身のドキュメンタリー写真家だ。ホームタウンのブリストルを舞台にユースカルチャーの輝く瞬間をフィルムに焼き付けた彼の作品には、のちに世界的なミュージシャンやアーティストとなる友人たちも数多く登場している。

Beezer
© Photo by Gregory Stennatt

まず始めに自己紹介をお願いします。

1965年にブリストルに生まれ、そこで育ちました。その後ロンドンに移り住み、NMEという音楽雑誌や他の雑誌の写真を撮っていて、その頃スペインとエジプトに旅行に行きました。旅行に行くだけではなく、実際にどこか外国に住みたいとずっと思っていました。最終的にイギリスを出る前は、ちょうど日本のバンドの撮影をしたり、ロンドンの日本人向け雑誌の撮影もしていたので、どうせなら日本に移住してみようかなと思いたちました。今では、日本とイギリスで、出版物も出し、展覧会も開催し、来年はヨーロッパやアメリカでも展覧会を開きます。現在はブリストルと東京を行き来しています。

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Mally Bennett, 1983 © Beezer Photos

80年代初めにブリストルで写真を学んだそうですね。ドキュメンタリー写真を撮影しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

義務教育を終えたのが80年代初めで、その頃ブリストルの専門学校でオーディオ・ビジュアルコースという新しいコースが設立された頃でした。その頃に、友達からカメラを借りて撮った写真を組み合わせたものを提出すると、合格しました。ブリストルのサウスミードという地域にある、悪ガキ達ばかりが行く男子校があり、そこでドキュメンタリー写真を撮影しました。そこで出会った先生が「God Rules, OK」という本を出版するにあたり、写真を撮ってほしいと頼まれました。それが私の最初の作品です。

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Mass Dole, 1983 © Beezer Photos

ブリストルは、マーク・スチュアート&マフィアのようなバンド、また、DJのシーンでも、その当時はまだ健康的でした。80年代にテクニクスが新しいターンテーブルを発売し、それ以降、友人達は皆DJを始め、ファンク、パンク、ポスト・パンクなど様々な音楽を扱い、その後アメリカのヒップホップやエレクトロ系の音楽が沢山入ってきました。その頃、(マッシブアタックの)3Dのようにグラフィティーをする人達が出てきました。しかし、そのような事をしている誰もが、その後の行く末を知らずに過ごしていたのです。

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