ニューヨーク写真展2008

HAPPENING

初めての開催となる「ニューヨーク写真展2008」がニューヨークで開催された。休暇による時差ボケがあったが、なんとかイベントの最終日に滑り込んだ。3日間の写真展は、ブルックリンのダンボを中心に、その周辺地域で開催され、コンテンポラリーフォトの多くのエリアが歓迎ムードに包まれ、写真展を予想を上回る10万人超の来場者にアピールすることになった。世間的に広く知れ渡り、将来有望な写真家による秀逸の写真が一同に介する機会など、そうそうあるものでない。写真は、数多くの作品があるにもかかわらず、それらを把握するのにはとても分かりやすく構成されていた。

New York Photo Festival 2008


ニュー・タイポロジーズパビリオンでは、最近のドキュメンタリー写真を陳列して、複雑化の一途を辿る社会の中において、明瞭さや意思を持つ能力を「必要不可欠な装置」として紹介している。何人かの写真家が特集され、各々が身の回りの出来事に対して、独自のアプローチをしている。

New York Photo Festival 2008

バリアス・フォトブラフパビリオンは、私のお気に入りのパートだ。広範囲の写真家を特集し、「的外れな本質とは異なるイメージをシャッフルし、連鎖させ、シンプルに表現」している。ここでは、観る側は、全体的なテーマや物語など関係なしに、散在的にアレンジされた多様な写真をごちゃまぜにしたものが目に飛び込んでくる。しかしながら、その結果は作品を賞讃することとなり、写真家たちの各々のストーリーを知ることになる。

チゼルパビリオン。ここでは、写真家がさまざまなアイデアや演出方法を形にするために、写真の道具をどのように使うのかが見て取れる。ここで問題提起。「写真家は画家が描くようなジェスチャーを表現することができるのか?」このパビリオンでも、ユニークなアプローチをしている何人かのアーティストが特集され、我々が抱いている画家や彫刻家、錬金術師によって作られる写真のイメージを凌駕していると噂された。

New York Photo Festival 2008

ユビキタス・イメージパビリオンは、新たな芸術作品を創出するために、既存のイメージをアーティストたちが再利用する視点が魅力的だ。フリッカーにセットされているように、それらの設計が開始されたイメージは、グーグルを介して発見され、新聞や雑誌を通して再び目的化されている。ペネロープ・アンブリコは、2,303,087枚の夕暮れ写真をフリッカーのサイトから検索して、プロジェクトを開始。ヨアキム・シミッド は、美しい縞模様のコラージュで、カタログやポスター、コーリングカード、他の印刷物のような設計を開始している。これらは、その後、断片化され、念入りに練り直されて再び組み立てられる。曰く「これらの既存のイメージや作品を使うことは、新たに写真を作るよりも、数段面白い!」

New York Photo Festival 2008

加えて、イベントには他にも多くの構成要素が織り込まれている。サテライトでは付加作品として展示されているが、ゲッティーイメージズによってまとめられた肖像コレクションが最も気に入った。

また、世界にも名立たるフォトジャーナリストを多く抱えるVIIエージェンシーを迎えた作品群があり、ダンボにフラッグシップストアを展開するPowerHouse Booksは素晴らしい写真集を取り扱う。(ここでなら、私は見ているだけで数時間もいられる)。その上、座談会を主催した主演アーティストたちからは、作品に関する裏話なども聞くこともできる。

New York Photo Festival 2008

イベントの最終日に行ったにも関わらず、時差ボケのことなどすっかり忘れ、リフレッシュしただけでなく、感激までしてしまった。お気に入りの写真家ブギーの写真も買った。次回の開催がとても楽しみだ。

New York Photo Festival 2008
会期:2008年5月14日〜18日
会場:PowerHouse Arena他
http://www.nyphotofestival.com

Text and photos: Garry Waller
Translation: Kazunari Hongo

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