ニューライフ・ベルリン・フェスティバル 2008
HAPPENINGText: Peta Jenkin
オペラを歌ってみよう。テレビスタジオのオーディエンスになってみよう。それとも、お気に入りの俳優の映画に出演をお願いされようか。一見、バーチャルエンターテイメントセンターのように思えるかもしれない、しかし、それはニューライフ・ベルリンという参加式のアートフェスティバルなのだ。Wooloo.orgというサイトのオンラインアーティストのキュレーションだ。
アーティスティックなキュレーター、マーティン・ロセンガード、シックステン・カイ・ニールセンがフェスティバルのプログラムを構成するため千個以上の候補から30のプロジェクトを選び抜き、Woolooサイトを候補者のミーティングポイントとし、情報や会話の場として活用した。今回が彼らにとって初めてのフェスティバルで、2009年にデンマークで次のフェスティバルを行なう予定がある。
ニューライフ・ベルリンの幕開け、アーティスト・ランのアプローチは珍しいものではなかったものの、フェスティバル全体を作り出した、そして記録するインターネットの使い方が斬新だと感じた。MyspaceやFacebookのように、アーティスト達はオンラインでプロフィールを作り、登録することができる。それらはアーティスティックな試みのプレゼンテーションとして作成されており、「Open Dialogues」で見れるよう、ブログを通してオープンな談義が批評家とのコラボレーションで行われている。
アートの「見本」の認識、そしてそれがどう機能するかがこのフェスティバルのテーマの核であり、まだまだ沢山の見込みと議論があるが、コミュニケーションのこれまでの構造やアートプロモーションがインターネットの取り巻きによって今までよりも開かれたことは言うまでも無い。
Opening Night © Jonathan Groeger
とても暖かく、晴れた日だった。8人のアーティストと約二週間一緒に過ごし、有名な映画の架空のキャラクターを演じるという、ペルーのアーティスト、セルジオ・セバロスによる企画の「Fictive Days」をチェックするために東ベルリンのプレンツラウアー・ベルクに向かった。観客にドアを開けてパブリック・パフォーマンスをしている彼ら。すでに中がどうなっているのか、そして実際に生きているアーティスト達がどれほどキャラクターになりきれているのか、すでに好奇心をそそられてしまった。エクソシストのとりつかれた少女、レーガンになりきるのは二週間普通の生活をしていたらとても簡単ではないだろう。特に、もしもあなたが「ゾルバ・ザ・グリーク」のゾルバと部屋をシェアしていたならなおさらだろう。
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