ドクメンタ 12

HAPPENINGText: Yoshito Maeoka

その一方でいくつかのアフリカ、アジア、南米の作家による興味深いインスタレーション、映像作品も数点あった。

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Churchill Madikida, Status, 2005

チャーチル・マディキダは今も尚南アフリカで40万人の人が病に苦しむエイズをテーマにしたインスタレーションを展開していた。

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Sheela Gowda, Collateral, 2007

シェーラ・ゴウダは呪術に使うであろう香の燃え去った後の灰そのものを素材としたインスタレーションを展開していた。

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Gonzalo Díaz, Eclipsis, 2007

ゴンザーロ・ディアスは壁で仕切られた30平米ぐらいの縦長の空間、そこを入った突き当たりに一枚の額を展示していた。側に近寄ってみるとただ真白なだけの様に見えたが、近寄ってみると額の中に落ちた自分の陰により文字が浮かび上がる事に気づいた。そこにはドイツ語で「自分の陰に“アート”という言葉を見る為にお前はドイツのへそにきた。」と何とも皮肉な文句が書かれていた。

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Amar Kanwar, The Lightning Testimonies, 2007

アマール・カンワーによる9本のシーケンシャルな映像と1本の映像が4つの壁面に投影されるビデオインスタレーションも印象的だった。それぞれの異なった作風の映像が呼応する様にストーリーを構築してゆき、インドでの旅行について女性を巡ってのドラマツルギーを編み続ける。

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