レティシア・ルークセル

PEOPLEText: Jerome Lacote

最近行われたパリでの「BD4D」のイベントで紹介された、プレクスの作品に感銘を受けた僕は、プレクスのレティシア・ルークセルにいくつか質問を投げかけてみた。

自己紹介をお願いします。

プレクスは、7人のメンバーから成るユニットで(女子2人/男子5人)、パリを拠点に活動しています。メンバーはグラフィストだったり、3Dのデザイナーだったり、ビデオ・エディターだったりしますが、ユニットをまとめているのは、プロダクション・マネージャーの役割を担っているメンバーです。プロジェクトによって、全員で活動したり、2人や5人で活動したりしています。

どのようなバックグラウンドをお持ちですか?

メンバーのほとんどがアート・スクールの出身で、卒業後、フリーランサーとして働いたり、会社に勤めていたりしていました。クンゼル+ディガのビデオ・プロデューサーと仕事をする機会があったのですが、メンバーお互いが知り合ったのは、この仕事ででした。これまでに、ピエール・アンリの「サイケ・ロック」のリメイク、ディミトリー・フロム・パリのビデオクリップ「サクレ・フランセ」や、広告、ショートフィルムなどの制作を行ってきました。

どのようなものに影響を受けますか?

70年代のビデオゲーム、90年代のイギリス人デザイナー、アメリカ映画、ビデオクリップ、アニメ、エレクトロニック・ミュージック、コミックなど、いろいろですね。

普段はどのように活動していますか?

普段はネットワーク上での仕事が多いです。誰かがアイディアやコンセプトを発表し、それに対して誰かがリアクションする…。その後それぞれの技術や考えによって、メンバーそれぞれが作品の一部を担当し、完成に持ち込みます。ムービーには技術をいくつか織りまぜているので、制作には時間がかかります。画面の前で過ごす時間は、計りしれない程。クリックしまくっています!

最近の状況について教えて下さい。

私たちのムービー作品が何点か、ロッテルダムで行われているインターナショナル・フェスティバルにて紹介されています。また、トゥールーズにあるレ・ザバトワール現代美術館にて上映される予定です。「クリックス」というプロジェクトをちょうど完成させたところでもあります。これの作品には、お笑い的な要素も含まれていて、ピクチャーとサウンドの、かなり密接したコラボレーションです。

現在取り組んでいるプロジェクトについて教えて下さい。

今はムービーを2本制作していて、そのうち1本はあと1、2ヶ月で完成する予定です。展覧会も予定されていて、ニオールでの「エレクトロニック・ランデブー」展や、ブレストでは「電気シャワー!」という展覧会、そしてピクチャーとビデオの展覧会が、ミュンヘンのザ・パトス・トランスポート・シアターやその他のフェスティバルで紹介される予定です。もちろん、新しい作品も制作しています。

今日のクリエイティブ・ワールドについての意見を聞かせて下さい。

すごくエキサイティングでもあり、同時につまらなくもあると思います。コピーしてペーストするといった、ある種のグラフィックの傾向にはちょっとウンザリ。本当に新しい美を作っているデザイナーなんて、ごくわずかなのではないでしょうか。例えば、ラップトップですごいムービーの制作が可能な、簡単簡潔なものから作られた、もっとクリエイティブなものが登場してくれればいいな、と思います。

Text: Jerome Lacote
Translation: Sachiko Kurashina

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