クリスチャン・モンテネグロ
PEOPLEText: Gisella Lifchitz
クリスチャン・モンテネグロは、整理された人間である。作品においても、また生活においても、彼は非常に整理されている。まるで新しいイラストレーションを計画するかのように、彼は出逢った物事のあらゆるディテールや断片、全てを研究する。彼自身が語るとおり、その作品は決して自然発生的には生まれることがない。
『私は作品を作るとき、いくつかの文章を元にします。』とモンテネグロは言う。『即興では制作できません。私は、描く事自体を目的とすることにはあまり喜びを感じません。私が好きなのは状況を解決することです。それが面白いのです。』
彼の心は、理論の複合体であり、全ての粒子がある目的のために互いに影響し合う、物理的に微細な世界なのである。
子どもの頃からドローイングを始めたクリスチャンが、当時最も愛したものはコミックである。彼はアルゼンチンで最も重要なイラストレーターの一人、アルベルト・ブレシアに学んだ。クリスチャンは言う。『コミックはとても伝統ある分野でしたが、そこには多くの受け手がありませんでした。だから私は、別の道に進もうと決めたのです。』
『最も好きな作家はオスキーです。膨大な調査に基づいた彼の作品と文章は、とても興味深いものと感じます。もう一人、私に大きなインスピレーションを与えてくれるのはソウル・スタインバーグです。彼は何年にもわたってザ・ニューヨーカー・マガジンの仕事をしてきた作家です。彼はイラストを描きながら思考する人間です。ほかには、50年代のビンテージ作品やドイツ印象派の作品も好きです。優れた質感があり、具体的で、色彩も豊かです。』
あなたのキャリアがどんな道をたどってきたのか教えて下さい。
私がグラフィックデザインの大学に入学した時から全てが変わったと言えるでしょう。それまでの私の作風は直感的でエネルギッシュなものでした。デザインの教育がそこに、分析と理論という側面をもたらしたのです。
2003年、ディ・ゲシュタルテン社が「ザ・クリエーション(天地創造)」というタイトルで私の作品集を出版したことによって、私のキャリアは一変しました。出版社はインターネットを通じて私を知り、私の作品をとても独創的だと感じたそうです。私はとても驚きましたが、同時にとても嬉しかったです。
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