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ピエロ・デソポ

PEOPLEText: Mayumi Kaneko

今月のカバーデザインを制作してくれたのは、イタリア、ボローニャでウェブデザイナーとして活躍するピエロ・デソポ。ウェブデザインを始めたばかりという彼だが、ミュージシャンとしてのバックグラウンドを持ち、自身のサイト「PHOENIXART」では、サウンドを効果的に使った繊細な作品を発表している。

まずはじめに、自己紹介をお願いします。

ピエロ・デソポ。イタリアのボローニャで、ウェブデザイナーとして働いています。ミュージックアカデミーで8年間ピアノを学び、その後7年間ポップミュージックとジャズをプレイしていました。デッサンの基礎も勉強し、17歳からボローニャのアートアカデミーでコンセプチュアルアートの勉強をしました。最近では、コミックの制作も開始し、そのおかげでいろいろなことを学ぶことができました。現在は、企業のウェブサイトの制作や、個人的なグラフィックデザインの実験をしています。

PHOENIXARTについて教えてください。どのようなことをやっているのですか?

PHOENIXARTは、僕にとってはすごく大規模な実験です。2年程前にスタートしたのですが、最初のアイディアは、ナビゲーションのコンセプトから生まれたものです。インターネットによって、情報をシェアすることができる新しい方法の可能性が生まれ、いろいろな方法でそういった情報を得ることも可能となりました。僕は、ユーザーがナビゲーションの異なるフォームを探して理解しなければならないような隠れたナビゲーションが好きです。現在、商業的な仕事ではできないようなものをやるため、また、セルフプロモーションの場として、PHOENIXART をやっています。

ウェブデザインの仕事をするようになったきっかけは何ですか?

ウェブデザインを始めたのは、ごく最近です。イタリアでインターネットが普及したのも最近で、ウェブに興味を持ったのも、ほんの3年前です。ウェブデザインに対する僕のアプローチは、好奇心からでした。ウェブには、コミュニケーションやアイディアをシェアする新しい形があり、その上、多くの人の反応を即座に得ることができる速攻性のあるメディアだということに気付いてからは、ウェブというメディアが大好きになりました。

ウェブデザインは、独学で学びました。いろいろなチュートリアルや記事を読んだり、他のウェブページを解体して研究しています。いろいろな本も読んでいるのですが、現在は雑誌、プリント、音楽など、ウェブ以外のものからもインスピレーションを探しています。

ウェブサイトでは、音楽を効果的に使ったフラッシュ作品を制作していますが、作品を制作するうえで心掛けている点は何ですか?

大抵は、センセーションや印象というアイディアからスタートします。まず雰囲気について考え、その後で色や形を想像します。これら全てをコンピューターに触る前に心の中で映像にして、それが強烈ではっきりしたものになってから、コンピューターに向かいます。

まず、フォトショップを使って作り始めます。僕自身、絵描きではあるのですが、紙に書いたアイディアをコンピューターに変換することはできません。紙/鉛筆とコンピューターの適切なコミュニケーションをまだ見い出すことができないでいるのです。多分将来いい方法が見つかると思いますが。

ウェブデザインで最も重要なことは、何だと思いますか?

明解、単純、均衡。

今回、SHIFTのカバーデザインを制作していただいたのですが、何をイメージし、どのように制作したのですか?

まず、SHIFT という言葉について考え、その言葉を分割し、遊んでみました。その他のステップのほとんどは、音楽自体から連想したものです。フォトショップでテクスチャーを作り、ラインとタイポグラフィーをいくつか加えました。そのちょうど良い均衡を見つけ出してから、フラッシュとイラストレーターに変換しました。

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