梅沢和木

PEOPLEText: Yuki Mine

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撮影::山中慎太郎

最近面白いと思ったものや、梅沢さんがはチェックしているものはありますか?

ビートマニア・ツー・ディー・エックス(beatmaniaⅡDX)はエクストリームな脳内情報イメージ処理能力を鍛えるために常に(とは言ってもここ5年ほど)プレイしています。最近段位が皆伝になったので、次は全白という領域を目指しています。

あと基本的に流行っているものはチェックするようにしています。「艦隊これくしょん」、「進撃の巨人」、「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」、「ダンガンロンパ」、など。進撃とわたモテは一巻からチェックできてましたが、それ以外は完全に後追いです。あと週刊誌の「ジャンプ」も毎週読んでいます。

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撮影::山中慎太郎

より多くの人々が梅沢さんの作品を見るようになるなかで、意識の変化はありましたか?

「公共性」についてより考えるようになりました。

自分の作品はやはりかなりコアな層に向けて作られているというか、現代アートというくくりの中でもそれなりに距離を置かれるような領域のものなのかなと、美術館などで展示する度に思います。

なんでもないような文字やマークでも、より多くの人に見やすいように作られている…と言うとデザインの話のようですが、とにかく自分の作品はそういったものではない。しかしエッジさを保ちつつ公共性を持つにはどうしたらいいか、そのことをよく考えます。岡本太郎が当時最先端だったテレビをメディアとしてかなり活用していたことなど。梅沢和木

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撮影:山中慎太郎

今後、一緒に作品を作りたい、あるいは一緒に展覧会を開きたい方はいますか?

二艘木洋行氏と前から何かやろうと話しながらもできていないので合作をしたいと考えています。

これから梅沢さん個人として、あるいは一人の美術作家として挑戦していきたいことはありますか?

基本的には見たことのないイメージをみたいという欲望にそって作家活動をしています。自分がみたことのないイメージが自分以外の人にとってもそうであったら一番良いです。そういった作品を作っていきたいです。

美術作家としては国内と海外で名を馳せて活動を広げていくというのが対外的には一番の目的なのですが、個人的に一番大切なのは自分の欲望をどう作品として昇華していくかなので、そういった個の部分を捨てないで挑戦を続けたいです。現在はセクシュアル、ジェンダーなどのテーマがいくらか意図的に隠蔽されて情報量が全面に押し出された作品を作っています。それは梅沢和木の自らの個の欲望が関係しています。そこが開放された時にまた新たな展開があるのかもしれませんが、まだ自分では分かっていません。挑戦するとしたらそういった部分でしょうか。

梅沢和木「エクストリームAR画像コア」
会期:2013年8月23日(金)~11月15日(金)
時間:11:30~21:00(不定休)
会場:DIESEL ART GALLERY (DIESEL SHIBUYA内)
住所:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
開発:AR三兄弟
キュレーター:松島英理香、CASHI
協賛・協力:CASHI、 GraphersRock、株式会社プレーン
TEL:03-6427-5955
https://www.diesel.co.jp/art/

Text: Yuki Mine
Photos: Shintaro Yamanaka

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