ダブルフライ・アートセンター
PEOPLEText: Hiromi Nomoto
2010年に上海で行われたゲット・イット・ラウダーでのダブルフライの出展作品は「ダブルフライ・ブランド特許」です。この作品は様々な有名ブランドのイメージでメンバーを写真におさめたものです。この作品について教えて下さい。
「ダブルフライ・ブランド特許」写真, 2010
良い服を着たい。しかし金がありません。そこで、ネットで100人民元程の安い服を買い、それを着て、CMフォトグラファーに撮影してもらいました。まるで広告のように。それにロゴを付け足しまして、いい服を着たいという欲を満たしました。
「コンテンポラリー・ビジネス」映像, 2010
2010年の大声展では、他に「コンテンポラリー・ビジネス」という映像作品がありました。ミュージックビデオ仕立てになっていますね。
あれはみんなが好きな作品です。「コンテンポラリー・ビジネス」をつくったのは、なぜならあのとき、私たちはあることに対して不満でした。若手アーティストなので、ある所に振り回されていました。彼らに作品が必要だと言われて、私たちは制作しました。その後展示はなくなり、作品は不要になってしまいました。作品の中で『もうどうでもいい。展示やらないんだったら、やらないでいいよ!』と歌っています。
上海コンテンポラリー・アートフェア 2011 特別プロジェクト 撮影:Hiromi Nomoto
2011年には、上海コンテンポラリー・アートフェアで、様々なギャラリーが並んでいる中に、ダブルフライも出展していましたね。中央に新築マンションの模型がありました。
私たちは上海コンテンポラリー・アートフェアの会場で、不動産会社にスペースを与え、壁に私たちの絵をかけました。もし不動産会社が契約を成立し家を売ったならば、私たちは住宅購入者に作品を贈ります。私たちの作品はプレゼントです。
ダブルフライがそれ以前にしていた活動では、めちゃくちゃな演技をしたりしていました。しかしその展示のときは違います。これからの私たちは恐らく、身体を使わずに表現するでしょう。私たちもどんどん年齢をとっていきます。いつまでも服を脱いでいるわけにはいきません。
では、あなたたちはこれからどんなことをするつもりですか?
私たちはそれぞれ個人でも制作しています。ここ1、2年は、その個人の作品の要素を取り出し、みんなとシェアできることを願っています。例えば私がこのコップをいつも使って作品をつくるとします。このコップを取り出し、9人みんなでこのコップのようなものをつくります。一人一人がつくるコップは違います。私、ジャン・ルーホア “+” ダブルフライというような概念に変わります。
もしかしたら展示ではないかもしれません。もし絵画ならば展示をするかもしれないし、音楽ならばライブをするかもしれない。他にも、演劇をすることもあるかもしれません。私たちはいろんなことができます。
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