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キャシー・グレイソン

PEOPLEText: Julio Cesar Palacio

ダイチにはグランド・ストリートにアートギャラリーがあって、今回の展示会「NEST」(ダッシュ・スノウとダン・コーレン)のように、大規模な作品も設置できるプロジェクト・ルームが横の通りにあったことを覚えています。ザ・ホールでもこのような展示を行う予定ですか?

はい、ここでも様々な展示会を計画しています。特にこのNEST展では、ジェフリー・ダイチがピカソやウォーホルなどの作品で過去に築き上げてきた取引があってこそできた事なの。だってNEST展では3万ドルほど費用がかかっているのに、どれ一つ売られていない。彼はアンダーグラウンドのパフォーマンスアートを支援したいという想いがあったし、ダッシュのことをとても気に入っていたから。私もずっとダッシュの展示会をしたいと思っていたから今回一緒に仕事する事になったの。

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ダイチ・プロジェクトが残した「穴」は「ザ・ホール」が補う事ができると思いますか?そしてなぜ「ザ・ホール」という名に?

なぜ名前を「ザ・ホール」にしたかというと、レズビアン、グラフィティ・アーティスト、クラブ・キッズなどのいろんなアーティストが集う大好きなクラブがあったんだけど、そこからコミュニティ・センターみたいな様々な人達が一つの場所に集まるギャラリーにしたいと思ったわ。そしてダイチが残した巨大な「穴」について人々が話してて、それを名前にしたらおもしろいと思ったの。P1000980.JPG

あなたの経歴を少し聞いてもいい?

もちろん!メリーランド州で育ちワシントンDCで勉強して、それからニュー・ハンプシャー州の学校に通って、そこでアート・ギャラリーを始めたの。ギャラリーが他になかったから。資金集めをしてから「エリア」という名でオープンしたの。学校が壁一面と他の建物の一部分を貸してくれただけでスペースは一部屋もなかったわ。19歳の時にアートの展示会を企画したけど誰も来なくて。(笑)そして大学生の時にホイットニー美術館で研修を始め、2002年のホイットニー・ビエンナーレに参加していたクリス・ヨハンソンを見たの。その頃彼はダイチ・プロジェクトで展示をすることになっていて、私の初めて努めた展示会が2002年秋に開催した彼の個展だったの。そうして彼に出会い、彼を通じて若いアーティストやおもしろい人達にも沢山出会ったわ。

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クリス・ヨハンソンはニューヨーク出身?

いいえ、彼はサンフランシスコ出身よ。今はポートランドに住んでるけど。ミッション地区のストリートで育って、友人にはサンフランシスコ出身のアーティストのマーガレット・キルガレンやグラフィティをするバリー・マッギーなどがいて。彼らが西海岸出身なのは知られているでしょう。だからあんなに落ち着いているの!

こうして事が始まり、色々な人に出会ったのよ。

他に何か言いたいことはありますか?

そうね、ダイチにいたときはタウバ・アワーバッハやテレンス・コー、ダッシュ・スノー、コリー・アーケンジェル、ダン・コーレンなどの若い才能を持ったアーティストたちを見つけて、キュレーションするだけじゃなく繋がりを築くことに専念していたし、これからもそうしていきたいわ。隠れていた才能のあるアーティストを発掘し続けて一緒に仕事したり、彼らにとって初めての展示会のサポートがしたいの!

次の展示会は、イギリス出身のマシュー・ストーンとアメリカからもう一人のアーティストがニューヨークで初の個展を一緒にするの。お互い会った事はないわ。

そしてその後も会話はしばらく続いた。アート・フロム・ビハインドでよく掲載される食についてやお金のこと、あるバーで男の人が猿と抱き合っている写真を見せてくれて彼がずっとこの猿に話しかけていたこと、USオープン・ファイナルに進出したラファエル・ナダルや次の展示会のコンセプトについて…など。

キャシーの近況はザ・ホール、ブログ、またはi-Dマガジンでチェック!

The Hole
住所:312 Bowery, New York, NY 10012
時間:12:00〜19:00(日・月曜日定休)
TEL:212 466 1100
https://theholenyc.com

Text: Julio Cesar Palacio
Translation: Satsuki Miyanishi
Photos: Julio Cesar Palacio

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