チャン・ジンア展「何か美しいもの」
The Haunting © Zhang Jingna
シンガポールに、デザイナー達によるニューウェーブが訪れている。シンガポールの新世代とも言えるだろう。グローバリズムと、グローバルな市民の発展によって、多様に交流し豊かになった文化とアイディアとアイデンティティが新しい個性を生み、それらは新たな理解を我々に求めている。
Forgotten Fairytales © Zhang Jingna
チャン・ジンアの個展「何か美しいもの」(Something Beautiful)は、それらのひとつである。凍結した夢と、結晶化した物語からなる幾多のコレクション。22歳のチャン・ジンアがとらえた、質感豊かで鮮やかなイメージは、様々な個性を内にはらんでいる。中国、北京に生まれ、シンガポールで育ったコマーシャル・ファッションフォトグラファー、ジンナは微妙に異なるこの2つの文化をクロスさせ、表現する。
Kozue © Zhang Jingna
カメラを手にしてからわずか2年という短い期間で、天性の空気感をもったこれらの作品群は、ファッション分野で多くの成功を収めてきた。一見すると西洋的であるが、ひとたび焦点を合わせれば違った質感が立ち上がってくる。はっきりと東洋的というのでもない。一連の作品からはいくつもの絡み合ったなにかが感じられる。
Redemption © Zhang Jingna
この新しい、グローバルなアーティストには、ありきたりな予想を超えたなにかを期待することができる。様々に異なる期待を融合し、まったく新しいもの、普通では考えもしないなにかを創りだすことを。
Zhang Jingna “Something Beautiful”
会期:2008年9月12日(金)〜23日(火)
時間:10:00〜22:00
会場:ザ・アーツ・ハウス、プリント・ギャラリー
住所:オールド・パーリアメント・レイン 1(シンガポール)
https://beautiful.zemotion.net
Text: Fann ZJ
Translation: Shiori Saito