マイケル・ヤング
PEOPLEText: Wakana Kawahito
“イギリスでもっとも成功しているデザイナー”の称号を与えられている、プロダクトデザイナーのマイケル・ヤング。テレンス・コンラン卿に最優秀英国人デザイナーとして選ばれたこともあり、世界的に様々なジャンルで活躍している。
大学でファニチャーとプロダクトデザインを専攻しながら、トム・ディクソンに従事したマイケルは、1993年に独立し、95年にはロンドンに自身のスタジオを設立。以来、「Wood Chair(1999年)」「Dog House(2001年)」「Yogi Family(2002年)」など国際的に有名な家具シリーズを多く手がけ、2000年にアイスランドにスタジオを移動。現在は、香港で活動しており、近年はジャイアントの自転車やシュウェップスのバーウェアを始め、ブランディングからトータルで行うプロジェクトを多く手がけている。
2008年2月、SCVFのイベントにて、今年で10周年になる「Sticklight(1999年)」を使ったインスタレーションを静岡市駿府公園内巽櫓にて行った。インスタレーションは、現代的な素材で作られたライトと伝統的な巽櫓(たつみやぐら)が、なぜだか調和していて違和感がなかった。
デザイナーの職域を広げ、デザインについて新たな解釈を提案し続けているマイケル・ヤングに話をお話を伺った。
Schweppes Barware kit, 2007
どうしてデザイン、特にプロダクトデザインに興味があったのですか?
学校にいたとき、他の教科には興味がもてなくて、自然とデザインに惹かれていました。当時、デザインは今よりも全然地位が確立されていませんでした。アートは好きでしたが、もっと何か状態が曖昧なものを開発していきたいと考えていて、それがデザインだったというわけです。
Giant with DEM, 2007
アートスクールを卒業してすぐの頃は何をしていたのですか?
卒業したての頃は、全く仕事が無く、すごく貧しかったです。時間はたっぷりあったので、その時間で作品をつくっていて、それを売ろうと頑張っていました。また、私の考えを伝えるために自分のスタイルを確立しようと決心していました。
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