「ベルリン・イン・香港」展
タマル(添馬)フェスティバル・センターでは、1ヶ月間にわたってベルリンの様々なアーティストのパフォーマンスと展覧会「ベルリン・イン・香港」を開催していた。入口は、竹のインスタレーションで構成されていて、僕が思うに、ベルリンのアーティストの指示のもとに中国人建築作業員が作ったものだと思う。
Michael Lin (in collaboration with Remy Markowitsch), 2000, Photo Courtesy of the artist © Michael Lin
期間中何度か足を運んで、ドイツのレーベル・K7のテラノヴァのライブと展覧会を見ることができた。女性ボーカルとレゲエスタイルのラップをフィーチャーしたテラノヴァのライブでは、ドラムやシンセ、DJとのジャムセッションなどを取り入れつつ、ミニマリストハウス、テクノ、ヒップホップ、ディスコサウンドをプレイ。有名なアンダーグラウンドクラブサウンドのダブバージョンなどもあったが、即興セッションは新鮮で、最高のバイブを聞かせてくれた。
しかも、クラブファッションのデザインからスペースカウボーイズのシンガーまで、クラブシーンで14年のキャリアを持つベルリンのクラブアーティスト、ダニエル・ピッキートも登場し、クールなアートユニット、チューリップ・エンタープライズも、デザインとモーショングラフィックスでイベントに参加した。
彼等のプレイが早く終わった日に、僕自らレコードをまわす素晴らしい機会を得ることができた。ジミー・ホワイト、キム、そして僕の3人で地元のDJを代表してプレイ。僕の生涯の夢が今叶えられた。美しい港に面した野外ステージでプレイしたのだが、いつもと違ってすごく印象に残る経験だった。
ひとつだけ残念だったのは、イベントの宣伝が十分でなかったために、観客動員数があまりなかったということ。こういったイベントは、香港でもっと沢山開催されるべきなのだ。今回の素晴らしい機会に感謝。
Berlin in Hong Kong: Festival on Vision
会期:2000年11月3日(金)〜12月12日(火)
会場:Tamar Site
住所:Harcourt Rd, Admiralty, Hong Kong
https://www.hk-icc.org
Text: Calvin Ho
Translation: Mayumi Kaneko