ジェズ・トーザー

PEOPLEText: Mariko Takei

アイタル・スループとのコラボレーション映像についてお話してもらえますか?

初めてアイタルに出会ったのは、スタイリストのサイモン・フォクストンに「iDマガジン」向けに掲載する卒業制作コレクションの撮影を頼まれた時です。

JEZ TOZER
iD Trousers & Bags by Aitor Throup / Styling Mark McMahon © JEZ TOZER

その時、アイタルがニック・ナイトの所有するバルマスクの衣装を貸してくれたんです。それで、サウスケンジントンの図書館でアイタルが行った展覧会用にiDシリーズのイメージプリントをいくつか彼にあげたりして、友人となりました。僕達はとても面白い力学をもっていて、映像作品には自然にそれが反映されていると思います。

ファッションを表現するということにおいて、ジェズにとって写真と映像という撮影方法の違いは何ですか?それぞれの方法で、シークエンスの表現をどう発展させていますか?

写真は、ある瞬間を凍らせるようなもので、高度に構築されたただひとつの一瞬を世界に向けて表現していると思います。映像は、言うまでもなく、もっと自由でもっと流動的で、コントロールのきかないところがあり、いろんな意味で僕はこちらの方が好きですね。スチール写真の作品に、この自由さやコントロールの放棄という考えを取り込もうとしています。自分の中の意識がシャッターを押さないでと言ってるのに、シャッターを押してしまう時がよくあります。映像は自動的にこれらの瞬間を捉えてくれます。その結果、スチール写真の作品では、35mmフィルムで数多く作業していますね。そうすることで、その一瞬を見るのと、それを捉えるのの間に存在する遅れが減少するので。あと、しないほうがいいと思ってるのに、シャッターボタンを押すような傾向があって、頭の中で意識しなかった瞬間を捉えることになり、撮影さえも拒んでしまうようなことがあります。無意識にそうして、写真と映像の境界線をぼやかしているのだと思います。

JEZ TOZER
Wanessa at Select Verve / Hair Halley Brisker © JEZ TOZER

インスピレーションや影響を受けているものは何ですか?

人、人間性、脆さ、音楽…人生です。

将来はどのように活躍したいですか?ファッション・フォトグラファーですか?

素敵な友達。

今後の予定は?

ヨガ。愛。コラボレーション。食べる。眠る。

Text: Mariko Takei

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