100% デザイン・ロンドン 2007

HAPPENINGText: Sayaka Hirakawa

グリーンイシュー、エコデザインへの感心も高まるこのショーで革新的プロダクト・アワードを受賞し、注目をあびたアイボリー ・エッグ。バッテリーもワイヤーもないスイッチを押してみると、ライトが付いたり消えたり。セッティングによって、家に帰って来てスイッチひとつで、電気がついて、音楽が流れ出し、適度なエアーコンディションに!なんてことも可能だというかしこいスイッチなのだとか。

100%デザイン・ロンドン
Ivory Egg

日本からもはるばる9組の出展が見られた中、杉の間伐材を利用して作られたバッグと家具のシリーズ「Monacca」に惹き付けられる。山林で問題化している間伐材をあえて用い、薄くスライスしたものに、スチームプレスをかけ型をつける。廃棄物となるもので、デザインの美しい、そして需要の高いプロダクツができてしまうなんてまさに一石二鳥。

100%デザイン・ロンドン
Monacca

アタッシュケースはラップトップ・コンピューターを収納することができるサイズである。その保護力はもちろん素材が木なのだから御墨付き。木の文化である日本の伝統と、環境保護、そしてグッドデザインの組み合わされた見事なプロダクツ。5色ある、もちろんこちらも杉材でできた「Zabuton」は、パリでもロンドンでも大人気だったのだそう。

100%デザイン・ロンドン
Donna Wilson

最後は、ダナ・ウィルソンによるニットのぬいぐるみで、くすりと笑ってしまいましょう。ロイヤルカレッジ・オブ・アートでテキスタイルを学び、現在はニットワークを主に手掛ける彼女の作るぬいぐるみたちは、頭が大きすぎたり、しっぽが長すぎたり、プロポーションがてんでばらばらな不格好さに、なぜか心が惹かれてしまう。『このシリーズは子どもの落書きからインスピレーションを受けているの。子どもたちの描くものは、バランスがめちゃくちゃだけど、いきいきとしていて、それでいいんだと思わせてくれるでしょう。』と聞いて納得。このぬいぐるみには一体一体名前とキャラクターの書かれたタグが付いていて、仲良しになれそうな一人を見つけるのに役立つ。例えば、「空想好きで、早起きが苦手。」

100% Design London 2007
会期:2007年9月20日(木)〜23日(日)
会場:Earls Court 2
住所:Warwick Road, London W5 9TA
https://www.100percentdesign.co.uk

Text: Sayaka Hirakawa
Photos: Sayaka Hirakawa

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE