フリードリッヒ・フリック・コレクション
フリック・コレクションは世界で最も重要なコンテポラリー・アート・コレクションの一つである。圧倒的な論争にもかかわらず、ベルリンはその偉大さを認め、7年間かけてミッテ地区にある元駅舎ハンブルガー・バーンホフ・ギャラリーでコレクションの全てを展示することにした。
Hamburger Bahnhof
このコレクションを取り巻く論争はここでは説明できないほど複雑だが、主な問題点はコレクションを支援した資金に関わっている。フリードリッヒ=クリスチャン・フリックの祖父、フリードリッヒ・フリックはナチ時代に強制労働者を使っていくつもの工場を経営し、後に刑務所に送られたもの、巨大な財産を家族に残していった。そして、フリードリッヒ=クリスチャン・フリック自身もナチス強制労働被害者補償基金への参加を拒否したことによって大きく非難されている。
Main Hall
彼が所有するコレクションには20世紀アートの高名で重要な作品がいくつも含まれているが、世論の反発のため展示される機会が何度か失われていて、チューリッヒに美術館を建設する計画が却下された後、ベルリンと契約を結んだ。しかしベルリンでも批判は多く、オープニングでは作品が数点被害を受けることも。
この様なバックグラウンドと批判的なマスコミからの情報をいっぱいに、ややネガティブな体制をとってハンブルガー・バーンホフへ向かった。
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