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トロント国際アート・フェア 2002

HAPPENINGText: Mikey Richardson

近現代アートを紹介する毎年恒例のトロント・アート・フェアが、10月18日から21日に渡ってメトロ・トロント・コンベンション・センターで開催された。世界中から集結した70以上のギャラリーが紹介されたこのフェア。様々なメディアで活躍する1000人以上のアーティストの作品を楽しむことができた。

カナダ、アメリカ、オーストリア、イギリス、アルゼンチン、ベネズエラ、南アフリカ、チリ、そしてイタリアと、世界各地から大集合したギャラリー。中でも特に注目を集めたのがイタリア人アーティスト、ファブリツィオ・プレッシのインスタレーション「ファイアー・フォレスト」だ。これは巨大な木の枝が箱の中に収められており、その箱の下の小さなテレビでは炎の映像が流れている。プレッシは、ヴェネツィア・ビエンナーレで賞を受賞した彫刻家だ。


Installation “Foresta di Fuocco” by Fabrizio Plessi

現代アートフェア会場で、このような大規模な作品を鑑賞できるのは珍しいことだ。また、ピカソやホックニーといった有名なアーティスト作品だけではなく、トロント市内に点在する小さなギャラリーで展示されている知り合いのアーティストの作品が一緒に展示されているのも面白い。

見本市のような形態で開催されたこのアートフェア。ギャラリー各々に小さなブースが与えられ、作品の展示とビジターとの会話が行われていた。メインの展示エリアだけではなく、カンファレンスルームの近くではフォーラムなども開催されていた。


Installation “Booth #935 Collage Party” by Paul Butler

アーティスト兼キュレーターのポール・バトラーのインスタレーション作品「ブース #935 コラージュ・パーティ」はとても興味深かった作品。様々な素材を使って、常時に何人かのアーティストがコラージュをし続けるというものだ。そこで制作された作品は全て購入可能。その収益は、トロント市内にあるパワー・プラント・コンテンポラリー・アート・ギャラリーの教育プログラムに寄付されることになっている。


Painting by Joe Fleming

もうひとつ私が気に入ったのは、トロントにあるロンスデール・ギャラリーからのカナダ人アーティスト、ジョー・フレミングの作品。アクリルガラスとポリウッドの表面に、ねばねば、ぼたぼたしたおもしろいペインティングがなされており、きっとあなたもこれを見た瞬間、食べてしまいたくなったはず。

The Toronto International Art Fair 2002
会期:2002年10月17日〜21日
会場:Metro Toronto Convention Centre
住所:2488 Haywood Avenue West, Vancouver BC V7V 1Y1
TEL:+1 604 925 0330
info@tiafair.com
http://www.tiafair.com

Text: Mikey Richardson
Translation: Sachiko Kurashina
Photos: Mikey Richardson

[Help wanted] Inviting volunteer staff / pro bono for contribution and translation. Please e-mail to us.
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