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ドクメンタ 11

HAPPENINGText: Ilaria Ventriglia

バーバは、2つの文明の間に不健康な亀裂が生じていおり、犠牲者と死刑執行人は、文明化された世界へと移され、自民族中心のビジョンを特権化するものと事実を解釈している。CNNは、このイベントは、善と悪を二極化生み出すことにつながると報じた。西洋と東洋の摩擦などの困難な政治的状況を解釈する為に、彼が行おうとしていることは、最終的にはテロリストと同様に政治的に損害を与える可能性があり危険な戦略なのだ。テロリズムは、神や国家の名の下に遂行されたとしても、文化の違いの表現ではなく、組織化された政治的行為であり、アメリカだけでなく、全体主義体制下の国に住む虐げられた人々にとっても危険でもあるのだ。

経済学者、作家、哲学者、文学者、映画の専門家、政治学者、ノーベル賞受賞者など、様々な分野のエキスパートや有識人が「クレオール化」や「真実の実験」など、現代の問題についてのテーマを検討する思考のプラットフォームがある。グローバリゼーション時代における文化的統合のダイナミクスに焦点を当て、エンヴェゾーが現在の出来事の一種の批判的な要約を作成するのを支援し、結果として得られるキュレーターの選択をより理解しやすいものにするのだ。


Okwui Enwezor, Artistic Director of Documenta 11 and the Co-Curators (left to right) Mark Nash, Okwui Enwezor, Carlos Basualdo, Octavio Zaya, Ute Meta Bauer, Susanne Ghez, Sarat Maharaj. Photo: Werner Maschmann © Documenta

オクウィ・エンヴェゾーはこれらのピンダリック頌歌において孤立しているという訳ではない。彼は共同キュレーターチームのカルロス・バスアルド、スザンヌ・ゲズ、サラト・マハラジ、ウーテ・メタ・バウアー、オクタビオ・ザヤ、マーク・ナッシュと苦楽を共にし、宝くじを当てるような、アーティストのスタジオやプライベートギャラリーを訪問する旅にも同行した。

カッセルへの招待がどれほど価値があるかを強調する必要はない。機関の任命に関してほとんど明らかにしていないイタリアのアートシーンにとっては特にそうである。だがしかし、この6月前までに、あるいはもっと重要な6月にする為に、選出された100作品のオフィシャルリストを制作するのは不可能に近いものなのだ。

私たちが好奇心を満たす為にできることといえば、地元の新聞に目を通したり、決して正確とは言い難い関連した雑誌で見つけることのできる(偽の)リストをあたってみることだ。これらはイベントのプレスオフィスによると信頼できるものではないという。前回のドクメンタでは、ヨーロッパのアートギャラリー協会の連盟は、作家の選出を公式に遅らせたためにプライベートギャラリーの作業を困難にしたとして、前キュレーターのキャサリン・デイビットに抗議している。これが、古典的なドクメンタのバイオレンススタイルなのだ。

5年毎に開催されるドクメンタだが、その5年の間にも多くの予期せぬ出来事が起こる可能性ある。オクウィ・エンヴェゾーは、アイデンティティ、文化の変革、移住の概念に敏感である。これは世界的なビジョンでの展覧会の可能性と全体として世界が考えられる必要性を約束している。一定の継続性を保証するだけでなく、将来を見据えたプロジェクトなのだ。幸運を!

Documenta 11
会期:2002年6月8日〜9月15日
会場:Kassel Germany
TEL;+49 (0)561 70 7270
info@documenta.de
https://www.documenta.de

Text: Ilaria Ventriglia
Translation: Sachiko Kurashina
Photos: Werner Maschmann © Documenta

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