第15回 シンガポール国際映画祭

HAPPENINGText: Fann ZJ

毎年恒例の、シンガポール国際映画祭の季節が今年もやってきた。デジタルテクノロジーの進歩と共に、地元で制作されたフィルムが狙っているものは大々的に生まれ変わったその姿を見せ付けることである。低価格で編集し易いシンプルなソフトウェアを誰でも手に入れることができる今、地元のプロダクションの数が増えているのも不思議ではない。そして今年の映画祭は、デジタルフィルムとアニメーションフィルムを身近に感じてもらう良い機会だ。


Batang West Side, 2001, Director: Lav Diaz

昨年はチケットが完売したこのフェスティバル。チケットが取れない、といった苦い経験をした多くの人々は、今年こそはと、テクノロジーの力を利用してオンラインで予約をしているようだ。これでがっかりするということはなくなるだろう。今年のフェスティバルは、インターネットを通じて人々にフィルムをより身近に感じてもらう為に、テクノロジーにかなりの力を入れている。


Lost, 2002, Director: Amir Muhammad

アジアン・デジタル・フィルム・アワードで最終審査まで残った作品が「8ARTS」のオンライン上でショーケースされている。元々は2000年に紹介されたものだが、今年「デジタル・アリーナ」での発表の為に、16のデジタルフィルム、そしてアニメーションフィルムがお披露目される。視聴無料で、人それぞれの視点観点で鑑賞していいのだ。


The Call Home, 2002, Director: Han Yew Kwang

「フィッシュ・ドント・フライ」はタイのフィルム。あなたが本当に欲しいものを知っているのはあなただけ。この金魚が、僕が拒むある一つの事を僕の代わりに受け入れてくれればいいのに、と切望する少年の姿を描写している。この作品等、海外からの作品はあらゆるセクションにおいて重要な役割をはたしている作品ばかりだ。その他にも、「ザット・イズ」(インド)や、「アバスへ」等の地元からのエントリーも要チェックである。

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