マイローナ
PEOPLEText: Andreas Pihlstrom, Nanok Bie
マイローナは、ジャーナリストの有志グループからの沢山のプレスも獲得した。彼等の組織活動コンセプトが、ジャーナリストたちの考える新しい社会福祉に対する考え方と見事に合致したのである。これまで全てのファッションショーは満席。ストックホルム南部にある美しいマリアマグダレナ教会を舞台にショーを開催した事もある。マイローナは、この新しい戦略の結果としておよそ73%の洋服売り上げ増を記録している。しかし残念ながら次のファッションショーに向けての計画は明らかにしてくれてはいない。
『アイディアは秘密にしておいて次の企画をあっと驚くものにしなくては。新しいアイディアは私たちのマーケティング戦略の最も重要な部分ですから。』とマーティンは説明する。『低予算ということで新しい方法をいろいろと考えなければなりませんでした。』と言うベイジャー。『例えば、新しいファッションマネージャーを起用してスタッフを教育しました。だから彼等はトレンディな洋服を選びだしたり的確に評価する事ができるのです。』
1865年に救世軍が始まった時には、この組織は教会活動において現在とは異なる“挑発的”で若々しいマーケティング方針を展開していた。「WHY SHOULD ONLY THE DEVIL PLAY THE BEST MUSIC?(どうして悪魔だけがベストな音楽を演奏すると言えるのか)」というスローガンの下、最も人気のあるミュージカル音楽やパブでよく歌われていた歌からメロディーを“盗用”し独自の歌詞をつけたのだ。
『メロディーを借用して活動していた歴史と今日私たちが古着を扱っている事に関係があるかどうかは分かりませんが、共通しているのはどちらの活動も教会に対する人々の意識を惹き付けるために効率的かつ面白い方法で企画されたという点です。そしてなによりどちらもうまく行っているという事です。』
Text: Andreas Pihlstrom, Nanok Bie
Translation: Naoko Ikeno