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古典×現代2020ー時空を超える日本のアート

HAPPENINGText: Sophia Sloan

どれ程の展覧会が、過去の作品から現代の作品までの繋がりを観るものに問いかけるだろうか。アート分野における多くの人はこの関係を当たり前のことと考えているが、この頃は観客にこの関係性について深く考えさせることを忘れがちだ。国立新美術館にて開催されている「古典×現代2020ー時空を超える日本のアート」は、このプロセスを通して観客を導き、前進させてくれる展覧会だ。


しりあがり寿《ちょっと可笑しなほぼ三十六景 太陽から見た地球》 2017年 作家蔵(※)

ここでは、現代のアーティストと伝統的なアーティストを明確に並置することで、現代のアーティストが過去の作品と対話を続けている様子が浮かび上がってくる。似たようなテーマを共有することで、観客は対話に参加し、二つの時代の関係性について考えることができるのだ。各部屋で紹介されているアーティストの作品リストを掲載した無料のパンフレットも用意されている。このポケットサイズの資料には、作家に関する質問が散りばめられており、訪れた人たちの思索を誘う。



上)仙厓義梵《円相図》江戸時代・19世紀 福岡市美術館(石村コレクション)(※)
下)菅木志雄《支空》1985年 作家蔵 撮影:菅木志雄

会場内には豊富な解説が用意されており、観客は自分の目で作品を読み解くことができる。仙厓義梵の「円相図」(江戸時代・19世紀)や菅木志雄の「縁空」(2020)、「支空」(1985/2020)などの作品は、特にこのような付加的な情報が役に立つ。仙厓の円を描いた水墨画と、菅の自然素材を用いた二つのインスタレーション作品が、円と不完全な四角を形成するように並置されている。幾何学や空間の使い方など、両者の間には多くの共通点があるが、18世紀の仏教とその影響についての補足テキストは、この二人の作家の共通点についての理解を深めてくれる。仙厓と菅の作品を通して、空間の使い方、幾何学に仏教がどのような影響を与えているのか、という疑問が湧いてくる。


左)円空《善財童子立像(自刻像)》江戸時代・17世紀 岐阜・神明神社
右)棚田康司《つづら折りの少女》2019年 個人蔵 撮影:宮島径 © Koji Tanada, Courtesy of Mizuma Art Gallery

現代美術家が過去の作品に取り組む際に、特定のアーティストから強い影響を受けているということがよくある。江戸時代の僧侶、円空の作品は、彫刻家の棚田康司にとって強いインスピレーションの源であり、二人は一本の木を使って彫刻を彫るという共通点があった。展示空間には、円空と棚田の彫刻が混在している。

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